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Barista Blend インタビュー:Mizuki

こんにちは。皆さん、Tsubasa Blendは飲んでいただけましたか?予想以上の反響で、豆を購入出来なったお客様からはもっと早くに買いに行けば良かった!とお声をいただくほど。 さてさて、盛り上がってきましたBarista Blendお待ちかねの第二弾、Mizukiにインタビュー! 出来上がったブレンドを想像しながらぜひお読みください。 Barista Blendを通してもっとバリスタを知ってもらい、Kurasuについても、コーヒーについても楽しんでいただけると嬉しいです。   _____________________________________________ Q1. Mizukiの好きなコーヒーの味は? A1.優しくて甘い、がタイプです。 (普段、美味しい〜〜って言っているコーヒーがそんなイメージなので、うんうん、となります。華やか!というより優しい!そんなイメージ。)    Q2. 今回のブレンドで目指したコーヒーの味は? A2.毎日飲んでも飽きないもの。 (簡単そうで、実はとても難しそう、、、Q1で話している「優しさと甘さ」にもつ繋がってきそうですね。)   Q3. 今回はパッケージの配色も考えていただいています。配色で気をつけたところは? A3. 落ち着きの中にエネルギーを。 (青なんですよね!現在のKurasuの豆のラインナップにはないので、バチッと目に入ってきます。)       Q4. 初めてブレンドを作成して感じたことは?  A4. 自分の名前がついたブレンド、嬉しくもあり小っ恥ずかしくもあります!  (楽しみ、楽しみ。ふふふ。)    Q5. 最後に一言!! A5. 飲むたび変わる表情、カラーを楽しんでいただけると嬉しいです。 (みんな、飲みに行くぞ〜〜〜〜!!)    _____________________________________________   ありがとうございました!是非、お店でお待ちしております!      

Barista Blend インタビュー:Tsubasa

こんにちは。 皆さん、前回のブログを読んでくださいましたか?素敵ですよね。Kurasuらしい面白い企画を、皆さんで、スタッフで楽しんでいけたらと思っています。 もう少しBarista Blendについて知ってもらいたいので、各バリスタにインタビューを行いました。 まずは第一弾、Tsubasaにインタビュー!出来上がったブレンドを想像しながらぜひお読みください。 Barista Blendを通してもっとバリスタを知ってもらい、Kurasuについても、コーヒーについても楽しんでいただけると嬉しいです。 _____________________________________________ Q1. Tsubasaの好きなコーヒーの味は? A1. ほどよく余韻の残る甘みのあるもの、がタイプです。 (今回のブレンドもその好みが反映されているのかな?)   Q2. 今回のブレンドで目指したコーヒーの味は? A2. しっかりとしたバランス感とほのかなインパクト。毎日飲みたくなる、飽きない味。 (ほのかなインパクト感じたい!飲みに行こう!)    Q3. 今回はパッケージの配色も考えていただいています。配色で気をつけたところは? A3. 華やかな色を使って地味な配色に。 (個人的にはものすごくTsubasaさんらしいな〜と思って見ていました。 フレーバーノートにも、蜂蜜林檎とあったので、そのイメージ強いです。)   Q4. 初めてブレンドを作成して感じたことは?  A4. 各オリジンの良いところを活かしつつ、足りないところを補填する作業が楽しかったです◎ ちなみに今回、ブレンド作りで使用した豆は以下5種類。その中から3種類使用してブレンドを作成しました。 Brazil Pulped natural Guatemala Washed Colombia Washed El Salvador Semi washed Ethiopia Natural   Q5. 最後に一言!! A5. 『Barista...

【お知らせ】ハウスブレンド変わります!

  こんにちは、Kurasuのこうすけです。突然のお知らせですが、、、、ハウスブレンド変わります!Kurasuが焙煎機を導入してから、一番最初に作ったブレンド「ハウスブレンドライト」焙煎の右も左も分からない中で、連日連夜、試行錯誤を繰り返し、作り上げました。以降、実店舗でもオンラインでも、いつも売り上げ上位の人気ブレンドでしたが、私たちがスペシャルティコーヒーロースターとして成長していく中で、少しずつ、今の自分たちが本当に表現したい、提供したいコーヒーとのズレを認識するようになっていきました。日々、バリスタがお客さんに美味しいコーヒーを飲んでもらいたいと思うように、僕はKurasuのヘッドロースターとして、日々、バリスタのみんなに美味しいコーヒーを飲んでもらいたいという想いで、焙煎をしています。毎朝のエスプレッソ調整って結構しんどいです。全部飲むわけじゃないけど、ものすごい濃い液体なので、仕事とはいえ、何杯も口に含むのは正直しんどいです。でも、それでも、せめて、調整の最後の一杯がめちゃくちゃ美味しくて、めちゃくちゃ好みの味だったら、その人の一日の始まりがとても充実したものになると思いませんか。僕はそういうブレンドを作りたいし、焙煎したい。 2020年はコロナがありました。カフェに限らず、多くの飲食店が影響を受けました。そんな中でも、Kurasuはスーパーなボスのおかげで、みんながバリスタを続けられています。今もコーヒーを淹れることが出来ています。2020年を乗り越えたチームでブレンドを作りたい。その思いで、数ヶ月間、バリスタ一人ひとりとカッピングを繰り返し、それぞれの好みを探りました。本当はこのバリスタブレンドは表に出るものではありませんでした。みんなの好み、意見を吸い上げる形で、僕が一つのブレンドを完成させる予定でした。でも、せっかく作ったなら、みんな飲みたいですよね。飲んでもらえます。では、お店で。

Tsubasa ブログ:計画的に、美味しくコーヒー豆を使う。

こんにちは、 Tsubasa です。  家で気軽に楽しく淹れるコーヒー。 でもせっかくなら、しっかりおいしく飲みたい。 買ってきた コーヒー豆 100g を、 ムダ無く。 計画的に。 おいしく。淹れる。 そのため、真剣に向き合った時… ぼくの場合、こんなステップになります。 1. 焙煎日から9日待つ。  -購入後 すぐ飲みたい気持ちを抑えます。心の修行です。(残り100g) 2. 1~2粒食べる。  -意味はありません。おいしく淹れる前の儀式です。(残り99.5g) 3. 硬い豆は、少し細かく挽く。お湯の量は多めに 200g~215g。   柔らかい豆は、少し粗めに。お湯は少なく170g~190g。  -食べると少しレシピの参考になったりする事も。   1度に使う豆の量は13.5gで固定します。 4. 最初の1分に120%集中する。  -蒸らしは40g~50g。6s~7sかけて淹れるのが好きです。 5. 美味しく飲む。  -飲みながら、明日どんなふうにドリップするか考えます。(残り86g) 6. ちょっとチャレンジする。  -お湯を増やしたり減らしたり、挽き目を変えたり。(残り72.5g) 7. 数日かけてチャレンジを続ける。  -残り17gまでは焦らず、色々試します。(残り17g) 8. 17g。贅沢に使って淹れる。  -最後の1杯。だいたい焙煎日から2週間と少しほど経過している事が多いです。   とにかく甘いコーヒーが飲みたい。     経験と知識をフル稼働してコーヒーの甘さとバランスにこだわります。  ...

Tsubasaの第四回Kurasuブリュワーズトーナメント イベントレポート

こんにちは。Tsubasaです。 今日は 先日開催した 4th Brewers Tournament について。 Brewers Tournament とは、全員が同じコーヒー豆を使用。 使う器具・淹れ方 は自由。 たまに 指定や制限あり。 プロのバリスタからホームブリュワーまで、みんながそれぞれのコーヒーへのこだわりを披露。 『一番美味しいコーヒーを作るのは誰か!?』 を決める大会です。 第1回 ~ 第3回 どの大会もプロアマ関係なく熱い試合が繰り広げられ、ホームブリュワーが決勝まで勝ち進んだり、 空中でドリップ!?する選手が快進撃を見せたりと、コーヒーの奥深さ、多様性が幅広い層で楽しめるものでした。  そんな大会、今回も大白熱。 選手みんな すごく真剣で息を飲む瞬間もある中、とても盛り上がりました!! クリスマス直前の開催だったので、自分へのプレゼントに今回の1位に送られる Fellow Stagg EKG を狙って、選手達はいつも以上に熱くなっていたんだと思います。笑 KURASUからも、ヘッドロースターのKosuke と ぼく Tsubasa が出場。 以前 KURASUで働いていた Keisuke も出場して、KURASUを 良く知ってくれている 皆さんには面白い大会になったのではないでしょうか?? さて、誰が一番美味しいコーヒーを淹れたのでしょうか? 優勝者はどんなドリッパーを使ったのでしょうか?…ちょっと内緒にしてみます。  少し長いのですが、何かしながらでも、リンク先のYouTube Live の 配信履歴を見て楽しんで頂けると嬉しいです。 トーナメント1回戦 ~ 決勝戦...

Kosukeの焙煎コラム:不自由の中にこそ本当の自由がある

みなさん、こんにちは。   Kurasuのこうすけです。   今日は焙煎の話を少し。   日々、焙煎をしていると、自分は頭が固いなと思うことがよくあります。   一回、こう!だと思うと、方向転換するのに時間がかかるタイプです。   自分が正しいと思う方法に固執して、無駄な(実際には無駄ではない)時間を消費してしまうことが少なくないです。   でも、そんな自分とももうかれこれ29年の付き合いです。   最近ようやくうまい具合に乗りこなせるようになってきました。   焙煎士として、常に柔軟な発想で生豆と向き合いたいという思いと、ついつい顔を覗かせる自分の頑固な部分。   そこのギャップを埋めるために、最近はあえて焙煎に制限を課しています。   例えば、一番簡単な方法としては火力の固定。   生豆はやはり一つとして同じものはなく、火が入りにくい豆から入りやすいものまで、千差万別です。   火が入りにくい豆があれば、その分、火を使えばいいような気もしますが、そこをあえて火力を固定する。   あえて火力を固定することで、火力を上げる以外に、より多くのエネルギーを与える方法を考える。 もちろん、それでは解決しないこともあるし、すでに納得しているつもりだった豆がさらに良くなったりすることもあります。   あれ、こないだまでのやつ、全然、良さ引き出せてなかったやん、、、。て、なります。   そんな感じで色んな部分を固定していく。   幸い、規律や習慣は重んじるタイプなのが功を奏して、この方法がしっくりきています。   一見、何かを決めるということは不自由なように思えます。   火力を上げれば解決するような問題を、上げないで解決する方法を探る。   そこに時間を使い、知恵を絞る。   これまで試したことがない方法を試す。   これまで変えなかった部分を変える。   そうすることで今まで見えなかった部分が見えてくる。   不自由を乗り越えるその過程には、自由が溢れています。   Kosuke...

GO TO GESHA VILLAGE

みなさん、こんにちは。 Kurasuのこうすけです! 今日は焙煎室がある日突然、Gesha Villageになった時の話をします。 、、、ん?という感じでしょうか? まず、本題に入る前に、みなさん、「プロファイル」という言葉を聞いたことがありますか? 簡単に言うと、「焼き方」のことです。 この豆は最初から強火でいけるな、とか この豆は最後もそんなに火力を下げない方がいいな、とか 素材の個性を最大限引き出せるように、日々、焼き方を試行錯誤しています。 もちろん、正解はなくて、僕たちの目指す美味しいに近づけるための試行錯誤です。 色んな焼き方を試してみて、これだ!という焼き方に辿り着けば、それをパソコンのソフトを 使って事細かに記録しておきます。 その記録のことを「プロファイル」と呼んだりします。 で、話を伏見区Gesha Villageに戻します。 だいたいいつも、僕は次の焙煎のことを考えています。 特に発売前の豆のテストローストをしている時なんかは、四六時中、どう焼こうか、どうしたら良いのかということに頭を悩ませています。焙煎日の前夜にフッとアイディアが降りてきた時なんかはもう寝れません。翌日の焙煎が楽しみで、寝つきが悪くなって、寝不足で出勤するのが毎回のパターンです。 先日、発売してすでに凄い勢いで売れているEthiopia Gesha Villageも、最初はなかなか満足のいく焼き方を見つけられませんでした。 前に誰かに聞いた情報とかこれまでの記録を見返しているうちに、その日もフッと降りてきたのです。 早速、翌日の焙煎で試しました。 10バッチ目くらいで、ようやくGesha Villageの番が回ってきて、豆も上手く焼かれる気配がしているのか、なんだか嬉しそうです。 前半は予想通りに焙煎が進行してくれて、いよいよ最終盤。 豆がハゼ始めて、デヴェロップメントタイムが進んでいきます。 1分9、10、12、14、16秒と進んだ、次の瞬間です。 突然、焙煎機からお花畑、いや、もはやGesha Villageにいるんじゃないかと錯覚するようなフローラルで甘い香りが放たれ始めました。 釡を開けたら、豆じゃなくて、花びらが出てきたらどうしようかと思いました。 思っただけです。 実際に出てきたのは豆だったので良かったのですが、本当にそれくらい良い香りが焙煎室いっぱいに充満してました。 ちなみにそれから数日後に保管しているコンテナを開けたら、バナナの香りがしました。 この体験は焙煎士だけの特権です。 皆さんと共有出来ないのは残念ですが、でも、工夫次第で誰でもGesha Villageに行くことが出来ます。 以下、その方法です。 <Gesha Villageへの行き方手順> 1、KurasuのオンラインサイトでEthiopia Gesha Village Chaka Naturalを購入する。 2、届いたら焙煎日を確認する。 ・焙煎日から7日以内のものが届いた場合、最低7日目までは開けずに我慢する。 ・焙煎日から7日経っているものが届いた場合、もう準備万端です。 3、鼻をかむ。 4、袋を開ける前に、勢いよく袋をシャカシャカ振る。 5、間髪入れずに鼻を袋に近づけたら、勢い良く袋を開ける。...

Meet Your Barista (and Roaster!) : Kosuke

KurasuのMeet Your Baristaシリーズでは、Kurasuで働くバリスタたちをご紹介します。いつも話しているバリスタとの意外な共通点が見つかるかも?! Kosuke 1. コーヒーの世界に入ったきっかけや、バリスタになった理由を教えてください。 学生時代、カフェでアルバイトをしていて、地元の先輩が帰省の度に顔を出してくれるのが嬉しくて、いつか自分のお店を作りたいなと考えるようになったのが一番最初です。それから、ひとまず、カフェを開くのに必要かなと思ったコーヒーの勉強をするため、喫茶店や自家焙煎のコーヒーショップを飲み歩くようになって、ネットで国内外問わず、コーヒーショップを調べ、豆を買えるところは買って、色々なコーヒーを飲んでるうちに、カフェをしたいという気持ちよりもコーヒーそのものにすごく惹かれるようになってました。仕事にしたいとか、バリスタになりたいとかっていう気持ちよりは、ただ単純な興味、エスプレッソマシンを触ってみたいとか、コーヒーを淹れることそのものがすごく楽しかったので、もう少し先まで見てみたいという想いで、小川珈琲でアルバイトし始めたのがきっかけです。   2. Kurasuで働きたいと思った理由は? 焙煎をしたかったからです。小川珈琲で働いて一年くらい経って、バリスタとしてではなく、スーパーコーヒーマンになるためのステップを考えた時、次は海外の有名店にアタックして、働かせてもらうか、焙煎をさせてもらえる環境を探すかのどちらかだなと感じました。それから、コーヒーショップの求人やワーキングホリデーの情報をこまめにチェックしていく中で、あやかさんに焙煎はどうかと声を掛けていただきました。話を聞いてみると、導入予定のGiesenでの焙煎を一から任せてもらえるということで、ここしかないし、今しかないと思いました。 3. Kurasuをユニークにしている、アピールポイントは何だと思いますか? バランス。僕たちの使命として、一番は一人でも多くの人が美味しいコーヒーを選ぶ未来を作っていくこと、そして、そこに導いていくことだと思うので、その上でやっぱり今を無理をし過ぎないというか、お店とお客さんの間に生まれる負荷が極めて少ないというのが、Kurasuの一番の魅力かなと一消費者として感じます。   4. 普段はどのようなコーヒーを好んで飲まれますか? フィルターばかりです。多分、覚えてないだけで飲んではいると思うんですが、お店でラテやカプチーノを最後に頼んだのいつやっけな?ってくらい、普段はブラックのコーヒーしか飲んでません。小学校の給食がトラウマで未だに牛乳はあまり好きではないです。 オリジンでいうと、表向きにはコロンビア、ホンジュラスが好きだと言うようにしてます。その方がプロっぽいので。でも、実はウォッシュドのエチオピアも同じくらい大好きです。 5. バリスタとしてコーヒーを作る中で、何が一番好きですか? ラテとかカプチーノですね。本当は調子が良い日、悪い日とか言ったらダメなんですが、でも、ミルクの調子が良い日の何でも書けそうな気がする瞬間が結構好きです。実際には何にも書けないですけど。   6. コーヒー・ドリンクを作る際に気を付けていることは? 出来るだけ、清潔な環境を保とうと意識してます。家で料理する時も、出来ないもの、作ったことないものを作る時ほど、キッチンは荒れるもので、仕事である以上は、素早く、綺麗に提供したいなと常々気を付けてます。 7. Kurasu以外に好きなカフェを京都・日本・海外の3つから教えてください。 京都: ・アカツキコーヒー ここが家の近くになければ、コーヒーに夢中になることはなかったかもしれません。 ・回廊カフェ 人生に悩んだら、避難する場所 日本: ・Weekenders Coffee 普段あんまり行きませんが、僕の中の世界一 海外: ・Tim Wendelboe 僕は行ったことありません。でも、日本からオスロまで、一人の若者を向かわせる何かがあって、そのパワーって凄いなって思います。   8. 京都に来られたお客様へおすすめスポットは? 観光名所は多分、僕より来られる方の方がよくご存知かと思います。でも、実家のある地域は静かで、さらに奥に行くと大原というすごく自然豊かな場所があって、採れたての卵で卵かけご飯なんかも食べられたりして、おすすめです。 9. 今後Kurasuでのやりたいこと、目標は?また、Kurasu以外での大きな目標はありますか? バリスタとしては、年単位でいいので、提供するコーヒーのクオリティーを上げていけたらと思います。Kurasuのコーヒー、去年より美味しくなったよねの繰り返しを10年くらい続けてれば、いずれ世界一になれると思うので。そのご褒美的な感じで、何かしらの大会で優勝とか出来たら最高ですね。 個人では世界一周食べ歩き旅行を敢行します!多分!

Kurasu 2020、農園への旅:タイ・チェンライ⁠

Kurasuのヘッドロースターとして焙煎を担当するKosukeが、Kurasu Bangkokチームと共に、タイ・チェンライの農園を訪問しました。訪れたのはSumioとDoi Tung farmという二つの美しい農園。新しい年をスタートする素晴らしい体験となりました。⁠⁠生産者の方々、精製に関わる方々、そしてコーヒーの栽培にまつわる全ての場面が、毎日のように淹れているコーヒーとこんな風に繋がっているんだ、と感動の連続。⁠Kurasuのインスタグラムでも少しずつご紹介したそんな旅の様子を、たくさんの写真と一緒にブログ記事にしました。 ぜひ、Kosuke達と一緒に旅をしたようなお気持ちでご覧ください!⁠   まず初めに訪問したのは、Mae Jan TaiにあるSumio Farm。この農園で収穫されるコーヒー豆は、Kurasu Bangkokのハウスブレンドにも使用させていただいています。⁠⁠Sumio FarmはSinthopさんとその家族が経営するファミリーファーム。Sinthopさんのご案内で、瑞々しいコーヒーチェリーが育つ環境を見せていただきました。設備なども比較的小規模な農園で、年間1万トンほどのコーヒーを出荷しています。 山伝いに広がるSumino Farmでは、それぞれの農産物に決まった土地が割り当てられてはいません。そこでは野生のコーヒーチェリーが実り、金柑、プラム、バナナ、カカオやシナモンが生き生きと共存しながら育っていました。 Sintiopさんの案内のもと、山の至る所に生育するコーヒーチェリーの状態を見て周りました。私達が見て回っている間にも、山の気温がぐんと下がったのが感じられました。ほぼ登山のような、道なき道と行ったような険しい場所を歩き、かなり疲れたと振り返るKosuke。 山の深部では気温はグッと下がり、夜間にチェリーが凍ってしまい、中には凍死してしまっているものも多く見受けられました。しかしSinthopさんは農園のオーガニックな環境を保つため、コーヒーチェリーだけを特別に保護するような栽培は行わないそうです。⁠ 「Sumio農園で飲んだ、精製したてのコーヒーをSinthopさんの手網焙煎したものが衝撃的なフレッシュさでした。普段の焙煎でも、いかに水分を残すかということを心掛けていますが、現地で飲むコーヒーは別格でした。 味の表現としては適切ではないかもしれませんが、本当に口の中でコーヒーが輝いてるように感じました。」と振り返るKosuke。     次に訪問した農園は、ミャンマーとの国境にほど近い、大規模な農園兼精製所、Doi Tung。国内では、Doi Tung Coffeeとして知られています。ここでは、コーヒーチェリーの栽培から収穫、精製、焙煎、商品化まで全ての作業が行われています。この農園は、古来よりこの地域に住んでいる山岳民族、アカ族の貧困問題を解決するために、政府の国家プロジェクトとして設立されたと言われています。2017年までの30年間で、政府主導のシステムが構築され、現在では独立経営となっています。⁠ Doi Tung農園では、チェリーのピッキング、ソーティング、パルピングなど、発酵槽に漬けるまでの工程を参加者で行いました。⁠⁠・ピッキングでは参加者向けにチェリーの熟度表が写真付きで配られ、それを元にピッキングしました。⁠ ⁠・ソーティングでは、水を張ったバケツに収穫したチェリーを沈め、浮いてきたフローターという密度の低い欠点豆だけをすくい取る作業を行いました。通常、Doi Tungではこの工程は全て機械で行われます。その後、ランダムに100粒のチェリーを取り出し、未熟から過熟までの割合を出します。これは都度、ピッカー達に伝えられ、未熟や過熟が多いようであれば、もう少し丁寧にピッキングするようにフィードバックがされるようです。この工程は赤いチェリーであれば比較的色の判断が容易ですが、黄色いチェリーは目で見るだけは判断は難しい。⁠ ・欠点豆を取り除いた後は、パルパーに通され、周りの果皮の部分を取り除きます。やや単調な作業。⁠ ⁠ミューシレージの付いた生豆は、桃などの種を想像するのが分かりやすい例えかも。種の周りには果肉のようなものが付いており、通常これは取ることは出来ません。コーヒー豆も一緒で、このミューシレージを除去するために発酵槽に数日間付け、微生物の力によって分解してもらいます。発酵槽に付けた直後はただただ甘いだけで、酸味などは感じられません。数日して、ミューシレージが完全に分解される頃には、酸味が感じられるようになっていました。⁠⁠Kosukeは、(本当に水に浸ける以外にミューシレージを取る方法はないのか、口にずっと入れていたらどうなるのか)と思い、4時間くらい口に含んでみたものの、ミューシレージは1ミリも取れませんでした、とのこと。⁠ ⁠しっかり熟したチェリーだけを摘むことは想像以上に時間や労力が必要なものでした。また、その後の機械による重量ソーティングやハンドピッキングなど、クリーンなコーヒーに仕上げるための工程がいくつも続きます。⁠ ⁠休憩時間では、実際にその地域で採れたフレッシュな焙煎豆を抽出したり、地域の伝統料理を食べて過ごしました。⁠ Doi Tung Farmの皆様、素晴らしい経験をありがとうございました!  今回の農園訪問では、コーヒーが栽培される過程、特に収穫から出荷までの様子を詳しく知ることができました。⁠ 「これまでにも、文字媒体や動画などで、過程についてはある程度は理解していました。ですが、実際に体験してみて、農園がいかに険しいところにあるか、そしてチェリーの収穫がいかに大変か、という事に気がつきました」と、Kosuke。⁠⁠一杯の美味しいコーヒーの背景には、単調でも手間暇のかかる作業が存在しています。日本で私たちが味わっているクリーンで果実味の溢れるコーヒーは、そんな努力の積み重ねの上に出来上がったものなのです。⁠ ⁠良い豆と悪い豆に選別され、良いものは国外へ、 悪いものは国内で消費されるそうですが、もちろん選別の工程が減れば減るほど、悪い豆の混入率は増え、私たちの元に届くコーヒーはどんどんクリーンでなくなります。 「正直、彼らが美味しいコーヒーを作りたいのか、より良い賃金を得たいだけなのか、どちらが彼らの原動力になっているのかは、はっきりとは分かりませんでした。ただ、僕たちスペシャルティーコーヒーを消費する側が良しとする、いわゆるクリーンなコーヒーに仕上げることで、彼らがより良い賃金を得ているのも事実です。だとすれば、やっぱり、僕たちに出来ることは正しく伝えていくこと、単なる情報ではなく、スペシャルティーがなぜスペシャルティーなのかを実感を 持って伝えていくことが重要なのかなと思います。僕たちにとってスペシャルティーコーヒーがか かせないものであるのと同じように、生産者にとってもかかせないものであってほしいです。」とKosuke。 ファーム以外では、バンコク、チェンライそれぞれ市内のカフェを数軒周ったり、南部と北部で 異なるエスニックフードを食べて周りました。辛い料理は好きだというKosukeですが、ファームトリップ中に食べた北部のエスニックフードはかなり辛く、どちらかというとバンコクなどで食べられる少し酸味の効いた料理の方が好きだったとのこと。 Dui Tungでは、抽出後のコーヒーカスを使ったコーヒー染の体験も出来ました。参加者全員で体験し、一人ひとりオリジナルのデザインを考えて楽しみました。 Kurasu初めての試みとなった、今回の農園訪問。コーヒーのことはもちろん、たくさんの人々や物事との出会いを目いっぱい体験して帰ってきてくれたKosuke。これからの彼の焙煎にも、きっとたくさんの素晴らしい経験が生かされていくことでしょう。 今回のレポートが、単なる情報共有に終わらず、私たちの体験や、この素晴らしい旅を通して感じたことまでもお伝えできていれば嬉しいです!

Darestore (仙台) : 2019年12月#クラスパートナーロースター

次にご紹介する#クラスパートナーロースターは、仙台・青葉区のDarestore(デアストア)。メルボルンでオーストラリアのコーヒーカルチャーに触れ、誰もが日常的に、気軽に、美味しいコーヒーを楽しめるような文化を仙台にも根付かせたい、そんな想いからオープンしたカフェ・ロースター。10年間の準備期間を経て2017年にオープンしたDarestoreは、仙台という大きな街自体のコーヒー文化構想を牽引する存在だ。オーナーの寺澤さんに、お話を伺った。 Darestoreができるまで 現在35歳の寺澤さんが「カフェをやろう」と決めたのは、今から10年ほど前。元々は柔道整復師の専門学校を卒業し、接骨院で勤務していたという。 「専門学校時代から、暇ができればカフェに行っていました。カフェで時間を過ごせば過ごすほど、カフェという空間をいいなぁと思うようになりました。接骨院で働きながら、学会に出席したり、業界を代表するような人たちとお話したりする機会もあったのですが、そうすればするほど、本当にやりたい事について考えるようになって。カフェをやりたいな、という気持ちがどんどん強くなりました。そういう意味では、就職してからようやく本当にやりたい事が見つかったような気がします」と寺澤さんは話す。 退職してからは、日本各地を訪問し、コーヒーショップを巡った。その中で寺澤さんの心に残ったのが、仙台の人気店、バルミュゼットだった。「カフェをやりたいんです」、そうオーナーの川口さんに相談すると、川口さんは親身なアドバイスと共に、「海外を見てきた方がいい」、そう言ってくれたのだという。「その時新しい視点をもらいました。バルミュゼットではまずは研修のような形で教えてもらいながら働いて、その後スターバックスでも働きました。二つの職場を通して、まずはコーヒーへの知識、そしてカフェをやるにあたっての基本的な業務や現場を回す経験、さらにメンタル面での訓練ができました」寺澤さんは感謝を込めてそう振り返る。 その後、飲食店を経営する上で食に関する広い知見も必要だと考えた寺澤さんはフレンチレストランでの勤務を始める。オーナーシェフは、スイスのレストランがミシュランスターを獲得した時に勤めていたという腕利きの料理人で、職人技術に触れる良い経験になったという。その後一旦退職し、川口さんとヨーロッパ旅行に行った寺澤さん。世界が広がる中で出会った人々から、海外生活やワーキングホリデー、そしてメルボルンについての話などを聞く中で、次第にメルボルンへの憧れが強くなったという。早速貯金を始めるべく選んだ次の職場は、イタリアンのピッツェリア。そこでもまた興味深い出会いがあった。シェフはナポリで修業した日本人で、海外で生活した頃の話を楽しく聞かせてくれたのだという。フレンチやイタリアンといった職場で様々な味を学んだ経験は、今でもちょっとしたメニューを出すときや、なによりコーヒーの味わいを表現するのにも役に立っている。幅広い経験が育んだ表現力だ。後にワーキングホリデービザを取得し、当時お付き合いしていた方と共にオーストラリアへ。二人はのちに結婚することになる。計1年10か月の滞在期間中、タスマニアや数々のファームを巡った後に、メルボルンでバリスタとして1年ほど経験を積んだ。2016年5月に帰国し、半年後の2017年1月に、Darestoreがオープンした。 メルボルンでの経験 メルボルンのカフェでは、一日300-500杯ほどコーヒーが売れることも珍しくない。そんな忙しく活気に満ちた環境で、寺澤さんは大いに刺激を受け、バリスタとしても大きく成長した。メルボルンのカフェの特徴は、フードメニューが充実している事。その流れを汲んで、Darestoreでは今でもチーズクロワッサン、自家製のミートソースを使ったホットサンドや自家製のグラノーラなどを提供している。 オーストラリアでは、日本人のネットワークにも大いに助けられたという寺澤さん。バリスタとしての初めての現場は、現在PRANA CHAI JAPAN代表の野村さんが働いていたカフェ、Balmains Brighton。働きながら技術を吸収した。その後、現在ANY B&B+ COFFEE代表の満吉さんがヘッドバリスタを勤めていたAddict Food & Coffeeというカフェで勤め、それぞれの場所で充実した経験を積んだ。大きく世界へ広がった視点も、身につけた技術も、そして数々の素晴らしい出会いも、今へと繋がる大切な宝物だ。 石山さんとのパートナーシップ Darestoreを語る上で欠かせない人々のうちの一人が、共同経営者として立ち上げをつとめ、現在は焙煎を担当する石山さんだ。出会いは、寺澤さんがフレンチで働いていた頃。バルミュゼットで頻繁に行われていたカッピングに欠かさず参加しており、その場で知り合ったのが石山さんだった。石山さんは当時ネルソンコーヒーというコーヒーショップですでに10年ほど経験を積んでおり、ネルソンコーヒーが仙台駅前にコーヒースタンドをオープンした時には店に立ってコーヒーを淹れていた。そこへ寺澤さんが足しげく通うようになったのだ。 「メルボルンにいる時に、帰ったらお店をやろうと思っていて、どうしようかなと考えていた時にすぐに石山の顔が浮かびました。経験も技術もあるし、働いているのも見ていて、さらに自分とはまた違うタイプでもあるので、一緒にやったら合うだろうな、と思ったんです」と寺澤さんは話す。石山さんもちょうど独立を考えていた時期だったこともあり、打診を前向きに受け止めてくれたという。メルボルン滞在中からメッセンジャーなどでやり取りを続け、コンセプトなどの検討を進めた。 Darestoreのコンセプト 「メルボルンのカフェって、皆が日常的に使う場所で、朝早くから開いているんです。学校に行く前に親子で来たり、会社を抜け出してコーヒーを買いに来たり、そんな日常の色々なシーンで生活に溶け込んでいる。そんな場を仙台に作りたい、そういう気持ちがまずありました」と寺澤さんはDarestoreのコンセプトを説明する。 石山さんも、前職で「スペシャルティコーヒー」と言うと飲みに来た人が構えてしまう事があり、そのハードルを下げたいと考えていたのだという。バックグラウンドの異なる二人だが、人々が気軽に美味しいコーヒーを楽しめる場を提供する、そんな構想でしっかりとタッグを組む事ができた。 オープン当初、仙台には個人経営のカフェは他にもいくつかあったものの、存在感は大手チェーンの方がまだ強く、それらの立地の良さも手伝って客入りも比較にならなかったという。個人店はあくまでも「知っている人」、「好きな人」が立ち寄る場所。メルボルンで寺澤さんが目にしていたのは、小規模の個人店にはいつも人があふれ、チェーン店には観光客しかいないという真逆の環境だった。Darestoreの挑戦は、仙台という地で、個人店がもっと輝ける環境を整える事だ。できるだけ様々な客層に対応できるよう、まずは営業時間を朝7時からとし、カフェ営業終了後はバー営業として11時までオープンする形でスタートした。忙しい人も、好きな時間に来られるための工夫だ。「フードメニューも充実させました。メルボルンのカフェにはフードメニューが多くて、休憩、打ち合わせ、食事など様々なシチュエーションで使えるのも魅力です。オープンした頃は、いいな、と思ったものを全部取り入れてチャレンジしていました」、そう寺澤さんは忙しい日々を振り返る。やりたい事は尽きないが、スペースや自分たちの仕事量とのバランスも重要だ。調整を経て、2年目からは8時から18時までの営業とし、メニューもフードメインから徐々にコーヒーにフォーカスした内容に変化させている。 Darestoreがよりコーヒーに特化した店へと変化できたきっかけは、2019年の5月からチームに加わった八代さんの存在が大きかったという。メルボルンやベルリンでヘッドバリスタなどとして活躍し、計5年ほどの海外経験を積んだ彼の加入により、Darestoreはさらなるパワーアップを遂げた。 オープン当初からキッチンを切り盛りしていたのは、中学時代からパティシエを目指していたという奥様だ。彼女の作り出すお菓子やフードにはリピーターも多く、メルボルンスタイルのフードメニューなども特に話題を呼んだ。Darestoreをコーヒーショップとして発信する方向に切り替えてからは、その多彩な才能を活かし、パッケージデザインやソーシャルメディアでの発信を担当している。 Darestoreの焙煎 Darestoreで使用している焙煎機は、韓国メーカーのPROASTER。求めていたコストパフォーマンスとサイズ感に合うだけでなく、寺澤さんはメルボルンで、石山さんはアメリカでそれぞれ飲んで好印象を持ったコーヒーに使用されていた焙煎機ということで、白羽の矢が立った。Darestoreの味わい全てに通ずる方針は、「はっきりと個性が感じられるコーヒー、そして綺麗さ、甘さ、酸などのバランスが取れていること」。輸入業者については、産地との関わりを大切にしており、高品質の商品を扱っていることを基準に選んでいる。 コーヒーそれぞれのキャラクターが感じられる焙煎度合いを探し、スモーキーさや苦さが出ないように調整を重ねているというDarestoreの焙煎。焙煎度合いは浅煎りから中浅煎りまでに限っており、ラインナップは常時4−5種類、ローテーションは3ヶ月に1回ほど行う。個性が異なるコーヒーを揃え、選ぶ楽しみも増すように工夫しているのだという。その中でも、「コーヒー飲みたいな、と思った時に皆がイメージする味わいに近いバランス」で、一番落ち着く味だと感じるブラジルは一年を通して販売している。いつでも安心してほっと一息つける場所、そして楽しく新しい出会いもある場所。コーヒーのセレクションを聞いただけでも、Darestoreの居心地の良さが伝わってくる。 将来への展望 仙台のコーヒーカルチャーの特徴は?と尋ねると、まずは「カフェ同士の交流があること」と寺澤さんは言う。コーヒーカルチャーの発展には、横のつながりや業界全体の盛り上がりが欠かせない。力を合わせていける環境はコミュニティの大きな強みになるだろう。 消費者に関しても、特別、「スペシャルティコーヒー」として確立しているものはまだないけれど、Darestore一つ見ても、年代問わず様々な人々が思い思いにコーヒーを楽しむ様子には、これからの仙台のコーヒーシーンの行き先の明るさを感じるという。 「Darestoreの短期的な目標としては、焙煎所を作ったり、焙煎量も増やしていきたいと思っています。ただ、自分たちだけが大きくなっていくというよりは、もっとたくさんの人たちに美味しいコーヒーを飲んでもらって、仙台のマーケット自体を大きくして、全体として仙台のカフェやコーヒーの産業が栄えていくのが一番だと考えています。コーヒーは家で飲む人も多いですし、スペシャルティコーヒーを家で淹れる楽しさをもっと発信するために、ワークショップも開催しています」と寺澤さんは説明する。 同じ将来を見つめながら、スタッフがそれぞれに才能を開花させ、仙台の人々の暮らしに美味しいコーヒーを届け続けているDarestore。これからも仙台を代表する存在として、人々の生活に豊かな香りをもたらす事だろう。

AKITO COFFEE (山梨) : 2019年10月#クラスパートナーロースター

次にご紹介する#クラスパートナーロースターは、山梨県・甲府のAKITO COFFEE。 緑の山々に囲まれた土地で、カフェ、そして2019年6月に味噌蔵を改装した焙煎所TANEをオープンし、その存在感はいよいよ増している。山梨の豊かな自然を活かしながら、スペシャルティーコーヒーという新たな文化の風を吹き込んだ人気ロースターだ。今回はそんな彼らの焙煎所を訪問し、オーナーの丹澤亜希斗(あきと)さんに、お話を伺った。 カフェと「人」 自らの名前を冠し、23歳でAKITO COFFEEをオープンしてから6年が経つ。 暮らし、働き、自分の手で将来を作り上げていくにはどんな道に進むべきか。そう自分に問いかけた時、サラリーマンをしている自分はイメージできなかった、と丹澤さんは言う。「自分のできることで生活できれば、と思って模索していました。自分はいろんな人たちに出会うのがすごく好きで、それならば飲食店だ、と思いました」と丹澤さんは振り返る。 早速、料理を勉強すべく、縁があった和食店で修行を始めた丹澤さん。技術は確かに身についたが、同世代の友人たちを気軽に誘えない価格設定や格式の高さがハードルとなり、当初想像していたほど気兼ねなく人々との出会いやコミュニケーションが取れない。悩む丹澤さんが次に出会ったのが、当時徐々に火がつき始めていたスペシャルティーコーヒーだった。「料亭やレストランでは、来てくれる人とダイレクトに交流を楽しむことは滅多にできないですよね。でもカフェって、初めましての人とのコミュニケーションから始まる場所。その気軽さや、お客さんにとって友達のような感覚で来てもらえるような特別な場所が作りたい。そう考えてコーヒーの勉強を始めました」と丹澤さんは話す。 技術を身につけるまで コーヒースタンドを立ち上げようーそう決めると、丹澤さんは独学で浅煎りの研究を始めた。店の構想は、一人でも回せる規模で、最低限の設備が整っていること。焙煎機はフジローヤルの1kg、そしてエスプレッソマシンもアッピアのワングループに決めた。 店をやるなら、故郷の甲府で、という思いは以前からあった。しかし当時山梨には昔ながらの喫茶店はたくさんあるものの、スペシャルティーコーヒー文化の存在感は薄く、行く先には不安もあった。だが、品質の良いものを山梨の人々へ届けたいという思い、そして自分が愛する場所で暮らしたい、という思いは強く、甲府に腰を据え挑戦する決意を固めた。 「自分一人しかいなかったので、お金がなくてしんどい、などのプレッシャーはありませんでしたが、技術や情報を得るのには本当に苦労しました。一人で黙々と勉強したり、東京に出てカフェを巡ってはバリスタの動きを観察したり、質問したり、とにかく情報を集めるのに必死でした」、そう丹澤さんは振り返る。技術を磨くというのはひたすらに自分と向き合い続けることだ。打ち勝つべき相手は昨日の自分。何年もかけて少しずつ腕を磨く中で、デビューしてすぐに美味しいコーヒーを作れる人を見てはとても悔しい思いをした事もあったという。その全てを起爆剤として、丹澤さんは努力を続けた。 情報は世界中から、と話す丹澤さんは、Market Laneや Coffee Collective、Tim Wendelboeなどの海外のロースターや、東京や地方都市のロースターなどのコーヒーを取り寄せ、とにかくプロファイルを分析したという。さらに知り合いがいる都内のロースターなどに頻繁に焙煎した豆を持ちこんでは、フィードバックをもらい、改善を重ねた。   「自分で同じように焼いてみてもうまく行かないことも多く、じゃあなんでこの人たちはうまく行くんだろう?そう考えて調べて行くうちに、豆のチョイスなどから、ロースターのコンセプトや特徴もわかるようになって来たんです」と丹澤さんは言う。特に感銘を受けたのが、地方都市のロースターで、その地方に合わせた焙煎をしているコーヒーに出会った時だ。「そのコンセプトが現れるような、色が出ているものを作れる人は本当にすごい、と思いました。まるでその先にいるお客さんが見えるような。豆の買い方も含めて、農家のことも真剣に考えながら、お客さんありきの焙煎ができている。そんなロースターさんはすごく尊敬しています」と、丹澤さんは目を輝かせる。   基本のスタンスは、「人と人」。スペシャルティーコーヒーの持つ壁を壊していきたい 「お客さんを区切りたくない、と言うのが昔からある気持ちです。わかる人にだけわかって欲しい、なんて思わないし、むしろなんとかしてその壁を砕けないかと模索してきました。地元で生活している人たちが、僕たちのコーヒーや会話を好きだと思ってくださるのがまず一番にあって、その中でいいものを出していられれば続いていく、という考え方です。周辺に住んでいる方々が、日常生活の中で、好きで寄ってくれる。それが一番です。日本一のコーヒーだろうが、関係ない。それは自分たちがバッチリやっていればいいことだと思っています。コーヒーのプロフェッショナルとして最前線でやっていても、店に立ったら人と人。コーヒーの話をしなくても、楽しい時間を過ごしてもらえれば」そうAKITO COFFEEの姿勢を説明する丹澤さん。 この仕事を始めたのも、人と出会い、関わる事が大好きだったから。そこから長い道のりの中で技術を身につけ、山梨を代表するロースターとなった今でも、その姿勢は変わらない。 スタッフやビジネス展開に対する考え方も同じだ。まずは身の丈にあっている事、自由である事。人がいて、初めてその結果、物事が動く。都内から山梨が好きで移住してきてくれた人、コーヒーをやりたい、と情熱を持って訪れてくれた人、焼き菓子ができる人、そんな人たちに出会えた結果、今のAKITO COFFEEの形が出来上がったのだ。「店の構想ありきではなく、こういう人がいて、縁があって、加わってくれた人たちが店の中でどうやって活躍できるか、それを考えて、目の前のことをこなしていたら結果的にこうなりました。こんな大きな焙煎機を買う日が来るなんて想定していなかったです」と丹澤さんは笑う。 そうやって、あくまでも「人と人」を大切にしてきたからこそ、誰もが気軽に立ち寄れ、好きなことを思い切り突き詰めて楽しめるような、自然体でいられる居心地の良さが店内外に溢れ、AKITO COFFEEの魅力になっているのだろう。 地方で挑戦することの強み AKITO COFFEEでは、その時々の旬の果物など甲府の名産品を使用したスイーツメニューも揃う。山梨の自然の豊かさをたっぷり味わえると人気だ。甲府という地を選んだことで、どんな違いが生まれたのか。 地方でやって行くことの強みとは?と聞くと、「いいことしかない、悪いことなんて見つからないですよ」と丹澤さんは断言する。自然も豊かで、土地は広々とし、人間が生活する上で必要なものが揃っている山梨。この地で育ち、住んでいた頃には当たり前すぎて気がつかなかった環境の良さに、都会に出て初めて気がついたのだと言う。 「何に関しても都会の方がクオリティが良い、という風潮はまだ強いと思います。でも、この豊かな環境の中で、技術面やクオリティを磨き、全国クラス、世界クラスのことを実現できれば、どこも敵わないようなものを生み出せると考えています。それが地方への注目にもつながる。コーヒーは、カップをとれば実力がはっきり分かります。自分たちはまだ無名でも、カップをとってもらえれば絶対にそのクオリティがわかる、そう思って努力してきました」と丹澤さんは話す。   AKITO COFFEEの焙煎 強い意志と弛まぬ努力はしっかりと実を結び、山梨を代表するロースターに成長したAKITO COFFEE。大型焙煎機を導入した焙煎所、TANEのオープンもその成果だ。 そんな新たなチャプターの相棒にローリングを選んだのは、自分の求める味を的確に表現できるマシンだと感じたから。少量だけに操作も難しく、常に焙煎し続けなければ追いつかなかった従来の1kgと比べれば、結果の安定性も増し、時間にも余裕ができたのだと言う。現在では週に一回の焙煎日以外は店に立ち、現場ならではの新鮮なフィードバックをお客さんやスタッフ、そしてカップに落とし込む自らの手から得ている。 「コーヒーを選ぶ中で大切にしているのが、日常的であることです。グリーンを買う金額も、お客さんに買っていただく金額も、日常的であることが常に頭にある。トップクオリティの味わいも知っていますが、そこに固執した結果プロだけが美味しいと言って、お客さんは分からない、そんなものはいらないと思っています。だから一杯数千円のもの等は絶対に出しません。ただクオリティは数千円になるように。カップに届いた時に、やっぱり美味しいな、と思ってもらえる事を重視しています」と丹澤さん。 オープン当時に比べれば、スペシャルティーコーヒーへの理解も進んでいると丹澤さんは感じている。AKITO COFFEEでは、浅煎りのみ、などの決まりは設けておらず、それぞれの豆にあったローストを行なう。「豆に個性があり、それに合わせた焙煎を行う事で美味しい一杯に繋がる、その事を理解して飲んでくれる人が増えて来たのは間違いありません」そう丹澤さんは微笑んだ。   AKITO COFFEEのこれから 「今後、スペシャルティーだけを焼いていこうとは考えていません」と丹澤さんは話す。 上澄みだけを掬っていくのではなく、その下のレベルとされる生産物の質も総合的に引き上げて行くような仕組みを作り、いいところ取りに終わらない、農園との信頼関係を構築したいと考えているのだと言う。 「農園から、この人に焼いてほしい、と選ばれるぐらいのロースターになりたいんです。そうじゃなきゃ、みんな美味しい豆を使って美味しいコーヒーを焼いて、同じですよね。このレベルを争ってる時代は長くないと思っています。どうグリーンを買い付けて、どう農家さんに還元していけるかーここがまだ全然弱いなと感じています。」そう話す丹澤さんの眼差しは、人と出会い歩んで行く未来を、しっかりと見据えている。  

AND COFFEE ROASTERS (熊本): 2018年2月 #クラスパートナーロースター

今月ご紹介する #kurasucoffee サブスクリプション提携ロースターは、熊本県のAND COFFEE ROASTERS。代表の山根さんに、お話を伺った。   山根さんがコーヒーと出会ったのは、ニューヨーク。19歳のころ、短期留学中だった山根さんはルームメイトを通してカフェやコーヒーの文化に魅了されたという。帰国後、カフェやロースターで働きたいと思い探すものの、自分がニューヨークで恋に落ちたコーヒーほど、心動かすものには出会えなかった。 そこで山根さんはレストランの調理場で働きながら、独学でコーヒーの知識を身に着けることに。市場調査のため、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨーク、シアトル、メルボルン、そしてシドニーを巡ってはサードウェーブ系のカフェを訪れ、自らの好みの味、自分の手で生み出したいと思うフレーバーを探っていった。     山根さんは東京出身。東京のコーヒー業界には、すでに先輩や後輩、友人などがあふれていた。そんな環境の中、自ら東京に出店し、競い合う立場になるよりも、どこか新しい場所でコーヒー文化を花開かせることに魅力を感じたという。 2011年、奥様の出身地である熊本に移住。規模が小さく、路面電車が走り、人がみな暖かい町。どこかメルボルンの住み心地の良さが思い出されるその場所に、山根さんは出店を決めた。当時熊本にはまだスペシャルティコーヒー専門店は存在せず、そもそも豆販売やテイクアウトも含めコーヒー消費量が全国でもワーストに入る熊本でコーヒー文化の影は薄かった。 「熊本の人のライフスタイルって、東京と全然違う。急いでる人がいないんです」と話す山根さん。朝、カフェに慌ただしく立ち寄ってはコーヒーを片手に急いで出勤する人、カフェでの仕事の打ち合わせなど、東京で当たり前のように目にする、ペースの速い生活。熊本では、時間はもう少しゆったりと流れ、打ち合わせのために外に出るといった事もあまりないのだという。 しかし2013年のオープン以来、スペシャルティコーヒーは熊本の人々にも少しずつ愛され始めている。浅煎りを楽しんでくれる人、それまではコーヒーが飲めなかったが浅煎りを気に入ってコーヒーに夢中になった人など、人々にそれぞれのスペシャルティコーヒーとの出会いのきっかけを提供できている事を嬉しく感じている。   2016年にはアンドコーヒーブリュワーズ/AND COFFEE BREWERSという、抽出にフォーカスした店舗もオープン。様々な抽出方法や器具、豆の種類やレシピによって生まれる味わいの違いを積極的に紹介・提案するというコンセプトだ。 今後は3月末に東京・日比谷に出店、福岡への出店も検討するなど勢いを見せるAND COFFEE ROASTERS。店舗展開だけでなく、人材育成にも意欲を見せている。「今のスタッフの半分以上が県外から集まってくれました。熊本でももっとバリスタの職業としての地位、価値を上げて、コーヒーをやりたいという人口を増やしたいです」と話す山根さんの願いは、熊本で確かに息づき始めたコーヒー文化の灯を絶やさず、育てていくことだ。   最近、Kurasuのスタッフの間でもポジティブな話題となっていたのが、AND COFFEE ROASTERSのフレーバーが変化したことだ。聞けば焙煎機を変えたのだという。以前はフジローヤルの3㎏を使用しており、窯が比較的薄く熱の上昇・下降のスピードが速い特徴を生かし、浅煎りのギリギリのところを狙い素早く焙煎することで、甘さよりもフレーバーや生き生きとした明るい酸を表現していた。 しかしその後、焙煎機を窯が厚く蓄熱に優れているプロバットに変えたことで、じっくりと中まで火を通し、時間をかけて甘さを引き出す焙煎へと変化したのだという。   生豆を購入するのは4社から。東京に出向き、産地別にカッピングを行いその都度仕入れるものを決めるのだという。クリーンカップ、酸の明るさ、そして産地の個性。焙煎のフォーカスの変化を経て、AND COFFEE ROASTERSならではのフレーバーはより一層輝いている。   最後に、「山根さんにとっての美味しいコーヒーとは?」と問いかけると、少し意外な答えが返ってきた。「気づいたら飲み終わっているのが一番」なのだという。 美味しいコーヒーを探す作業であるカッピングでは、当然ながら味わいの細部に至るまでを感じ取り、酸や甘さを吟味する。時には鳥肌が立つほど感動することもあるという。しかし山根さんにとって、コーヒーは同時に、「あくまでも日常的な飲み物」。   「コーヒーって、総称ですよね。音楽、みたいに。その中に、ジャズ、ロックと種類がある。コーヒーも同じで、色々なフレーバー、例えばフルーツに例えられるような色とりどりのフレーバーが、お客さんの頭の中に浮かぶような、その人の『コーヒー』の種類を増やしたい、そう思っています」と山根さんは言う。 「まあ、あんまり気にしないで飲んでほしいんですけどね」と、やや照れ隠しのようにも聞こえる言葉で締めくくった山根さん。その姿からは、既存のものにとらわれず自分の求める味を追求し続けてきたコーヒーへの愛情と、その深さゆえに、スペシャルティコーヒーをただ一過性のものや特別な存在にするのではなく、人々の日常をもっと豊かに暖めるような存在であってほしいと願う、そんな想いを感じた。  

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