今月のKurasuパートナーロースターは、兵庫県のcoffee up!。海と山に挟まれた自然豊かな港街神戸に、様々な人たちが行き交う開放的なコーヒーショップがあります。「メルボルンでは、コーヒーが出来上がったら"Coffee up!"と言ってお渡しするんです。」このフレーズは、生産国から長い旅を経てやってきたコーヒーがお客様の手に渡る最後の瞬間を表しています。店舗を営む金藤夫妻は、2018年に神戸駅近くにcoffee up!をオープンしました。そして2022年には神戸市北区にridgeと冠したロースタリーをオープン。今回、そのロースタリーにてお二人に直接お話を伺いました。
coffee up!のオリジンは、オーストラリアのメルボルンにあります。オーナーである真麻さんと智也さんは、ワーキングホリデーで同時期にメルボルンに滞在していました。それまで本格的なコーヒーの経験がなかった二人は、同じ語学学校のバリスタコースに入ったことで出会います。お互いにやっとの思いでバリスタとして働き始め、そこでコーヒーそのものだけでなく、バリスタという職業やローカルコーヒーショップの魅力を知ったと言います。元々1年の滞在予定だったところを2年に延長し、現地での大会優勝など実績を残して、日本に帰国します。
帰国後、真麻さんはスペシャルティコーヒーショップやカフェで経験を積んだのち、coffee up!を立ち上げます。特定の層のお客さんに来てもらうのではなく、「ターゲットがないのがメルボルンのショップの良さであり、coffee up!。」と話す真麻さん。家でコーヒーを淹れる人も淹れない人も、大人も子どももお年寄りも。コーヒープロフェッショナルでありながらも親しみを持って、どんな人でも歓迎するお店作りを心掛けているそう。自然光溢れるカウンターや、笑顔で迎えてくれるバリスタに、インタビュアーの私もどこか安心感を覚えました。そして、半年後の2019年に智也さんも合流し、夫婦でお店を営むことになりました。
ロースタリーが出来るまでの約4年間は様々なロースターの豆を扱っていたcoffee up!。最初から自家焙煎でなくマルチロースターにすることで、目指したいロースターのエッセンスを吸収できたといいます。2022年にオープンした念願のridge by coffee up!(ロースタリー兼カフェ)は、真麻さんの生まれ育った町に作られました。神戸の街中とはまた違う、北区らしい緑に囲まれたヘルシーな空間です。そんな空間に新しく導入されたProbat。この場所でつくられるコーヒーは、クリーンで甘さが柔らかく伸びており、これからさらに幅広い人々に愛されていくでしょう。
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