日本の夏休みといえば、セミの鳴き声が思い浮かびます。
ミンミンゼミの鳴き声やひぐらしの鳴き声など、虫の鳴き声を聞き分ける日本の文化は、世界でも珍しいものだと言われています。確かに、自然が豊かだからか、日本語には擬音語や擬態語の種類も多く、この言語的豊かさが、この国ならではの美意識を知らぬ間に研ぎ澄ませてくれている気がします。
セミの声以外にも、夏ならではの楽しみはたくさんあります。たとえば、暑さを吹き飛ばし、心を清らかにしてくれるような、爽やかなコーヒーはいかがでしょうか?
コロンビア リサンドロ・キルクエ
今回、おすすめしたいコーヒーはこちら、「コロンビア リサンドロ・キルクエ」です。
- 焙煎度:浅煎り
- プロセス:ウォッシュドプロセス
- 品種:バリエタコロンビア(Variedad Colombia)
- カップコメント:花やかな香り、オレンジやすだち、緑茶の味わい、キャラメルのような甘みとそれに伴う余韻。
コロンビアは、中南米の生産国でブラジルに並んで重要な産地。そして、サードウェーブ以前からウォッシュドの精製方法が代表的な地域でもあります。
ヘッドロースターのTakuyaが初めて飲んだスペシャルティコーヒーがFuglenのコロンビアのカトゥーラのウォッシュドだとか。そんな思い出もあってか、彼のコロンビアのウォッシュドへの愛は深い模様です。
グアヤバル農園の話
リサンドロ・キルクエさんは、コロンビアのトリマ南部に位置するグアヤバル農園のコーヒー生産者です。農園は、彼の父親から受け継がれ、62年以上にわたって家計を支えています。リサンドロさんは子供の頃からコーヒー作りを学び、今では家族全員が農園に携わっていることを誇りに思っています。リサンドロさんは5人の息子と共に、この農園で素晴らしいコーヒーを生産しています。
Kurasuでは2年目のお付き合いとなるリサンドロさん。去年に引き続き、アフリカンベッドは、近所のラウル氏から借りて乾燥したロット。インポーターであるSYU・HA・RIの辻本さんから、アフリカンベッドの再制作に少しでもお力になれればという思いを込めて、今年も継続して購入したというコメントをいただきました。大変な状況の中でも、変わらず美味しいカップクオリティのコーヒーをつくってくれたことが有難いです。
リサンドロさんらしい趣を感じる味わい
今年購入したコロンビア種(Variedad colombia)は、カトゥーラ種との交配種。長い年月をかけて改良され、コロンビア種からカスティージョ種を含むさまざまなサブ品種が生まれました。だからか、昨年のカスティージョ種と共通するイメージが確かにあります。
青いけれど甘さを伴い酸味とのバランスの取れた、柑橘のような爽やかさと、ハーブのフレーバーが特徴的です。そして、どこか緑茶のような和風な趣きも感じられます。感覚的ではありますが、「リサンドロフレーバー」といいますか、どこかにリサンドロさんらしさを感じる味わいに少し懐かしさを覚えます。
豆と焙煎機 相性の良さが生むシナジー
リサンドロさんの豆は水分値が適正に低く保たれているため、焙煎中の温度調整がしやすいです。また、Loringの対流熱メインの焙煎機と相性が良いと考えています。Loringの焙煎機は対流熱を利用しているので熱放射により豆の内部までしっかり熱を通し、豆本来のフレーバーを引き出すことができます。
リサンドロさんの豆が持つクリアで明るい酸味に、甘さをどれだけのせるかが腕の見せ所です。液体には酸の明るさを活かしつつ、酸に偏らないバランスの良いカップを目指しています。
喉の渇きを癒す 爽やかな夏の一杯
ホットでも美味しいですが、暑い夏、特に急冷アイスコーヒーとして楽しむとなお良し。アイスにすると、明るさがより一層際立ち、爽やかさな一杯を楽しめるはずです。エアロプレスでジューシーさを活かした抽出を試してみるのもおすすめします。
重厚なケーキなどと一緒にするよりも、コーヒーのまま、もしくはフルーツとのペアリングでコーヒーを楽しむことをおすすめします。この豆のもつ爽快さがより引き立つでしょう。イメージは、外のベンチでセミの鳴き声を聞きながら、遠くの入道雲でも眺めながら飲む感じ。最高の夏を迎えられるに違いないです。
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