皆さまこんにちは、KiguのNaruoです。
FELLOWブログの翻訳シリーズ、第17弾。
今回のテーマは
「Coffee paraphernalia co Fellow brews up a round of funding」
直訳すると、
「コーヒー器具メーカーのフェローが資金調達を実施」。
今回の記事はいつものFellowブログとは違って、創業者であるJake MillerがTech Crunchのインタビューに答えた記事を翻訳しました。
なんと2022年6月に、3,000万ドル(日本円で40億円超)を調達したFellow。今後の活動と、ここまでの変遷について語っています。
原文はこちら
https://techcrunch.com/2022/06/16/fellow-raises-funding-round/
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2022年6月16日
はじめに
コーヒーが好きな人、おしゃれなコーヒーショップで過ごす人、Kickstarterが好きな人なら、おそらくどこかでFellowに出会ったことがあるはずです。
9年の歴史を持つこのハードウェア・スタートアップ企業は、3,000万ドルの資金調達ラウンドを終えたばかり。
同社は2013年にコーヒースティーパー「Duo」でKickstarterを開始し、2016年には今や象徴的な存在となった電気ケトル「Stagg」、その後少し遅れて2019年に電動グラインダー「Ode」を発表しました。
Kickstarterキャンペーンに加え、コップ、真空キャニスターなど、カフェイン摂取に必要な製品を多数発売しています。
同社は、NextWorld Evergreenが主導する3000万ドルのシリーズB資金調達ラウンドを発表しました。
この資金調達は、製品イノベーションの加速、教育コンテンツの強化、小売の拡大、優秀な人材の追加採用に充てられる予定です。
BenchmarkのPeter Fentonと他のエンジェル投資家もこのラウンドに参加しました。
今回の調達について
創業者でありCEOのJake・Miller氏に、今後の計画や現在へ至る経緯について、詳しく話を聞きました。
「長年にわたり、お客様が自宅で特別なコーヒーを淹れるお手伝いをするというミッションを達成するためには、優れた製品デザインだけでなく、最高品質の豆へのアクセスを提供し、その製品の使い方のガイダンスを用意することが重要であることを学びました」
とMiller氏は言います。
「今回の新たな資金調達によって、私たちの活動をさらに拡大し、ブランドを業界においてこのような位置づけに移行させることができるのです。」
同社が狙っているのは、とんでもない市場だ。
昨年、アメリカ人は家庭でコーヒーを淹れるためのコーヒーメーカーやアクセサリーに20億ドル以上を費やし、150億杯近くのコーヒーを消費しました。
パンデミックは、ディープなコーヒーラバーが自宅でコーヒーを淹れることを倍増させ、自宅で楽しめるコーヒーを淹れることに新しい波が来ている。
同社は2014年に最初の少額資本を調達し、その後毎年2倍の事業規模になっています。
「”たった9年で一夜の成功を掴んだ ”と思いたいんです。
2013年の当時は、どの機関投資家も私たちに見向きもしませんでした。75回は 『NO 』と言われました。
サンドヒル・ロードを行ったり来たりして、『コーヒーメーカーに投資しませんか?』と言ったのですが、ただいつも笑われるだけでした。
だから、自分たちだけでやっていこうと決めたんです」
とMiller氏は説明する。
「そして、8年連続で毎年100%成長し、ここ5年間は黒字を維持しています。そして、2人だった社員が4人になり、10人、20人、30人と増えていったのです。現在では、85人です。」
同社CEOは、2021年初めの760万ドルのエンジェルラウンドからすでに着実な軌道に乗り、その1年半後の今回、さらに重いアクセルを踏めるようになったと説明しています。
「私たちにとって、今回の資金調達は、すでに計画していたことを加速させただけなのです。10年後と3年後を比較すると、3年後までが勝負です。
『これが本物のビジネスだ』と、投資家の当社に対する見方が変わったことを実感しています。市場も業界もうまくいっている。コーヒーエスプレッソのサクセスストーリーは、他にもたくさんあるんです」
これまでの道のり
しかし、ここに来るまでは簡単な道のりではなかった。Miller氏は、最初のKickstarterキャンペーンを実現するために、当初考えていたよりもはるかに多くの費用がかかったと説明しています。
「当時は私一人で、20万ドル相当の製品を売りました。しかし、20万ドル分の製品を作るのに15ヶ月を要し、全体で33万ドルのコストがかかったのです」
とMiller氏は笑いながら首を横に振った。
しかし、当初の資金繰りの悪化が、彼を止めることはなかった。
「Fellowは、私が生まれながらに持っている創造への欲求を完璧に融合させたものです。
私は起業家です。起業家というのは、何か少しずれたところがあるもので、自分を苦しめてでもやり遂げたいという気持ちがあるはずです。それに加えて、コーヒーとプロダクトデザインへの愛着もありました。
もうひとつ、動機となるものがありました。2,000人の支援者に製品を提供すると約束したところでした。TechCrunchの記事で 『Fellowはコーヒーメーカーを提供できなかった 』と言われるようなことはしたくなかったんです」。
製品へのこだわり
Fellowは、コーヒーの分野で注目される企業として徐々に評判を高めているが、それは製品デザインに深いこだわりを持つことで実現されてきました。
「例えば、『Ode』というグラインダーの刃を交換するための第2世代の刃を自社で設計しました。」
近々発売予定のOdeグラインダー用ブレードの互換アイテムについて、彼はこう言います。
「今回発売する刃にたどり着くまで、23種類のブレードデザインがありました。」
バリスタもこのブランドを気に入っているようで、サードウェーブ系のコーヒーショップに入ったことがある人や、コーヒー選手権を見たことがある人ならお気づきだろう。
「バリスタ世界大会の優勝者のうち、3〜4人はスタッグのケトルを使っていると思います。それが私たちの目標である、美しく機能的な製品です。」とMiller氏は言います。
「機能的な面では、その多くが温度調節に起因しています。私たちが知る限り、半導体のTRIACを搭載している唯一のケトルです。
一般的なケトルは、機械的なリレーでオン・オフしているだけです。
私たちのケトルでは、設定温度から7度以内になると、TRIACに切り替わります。そして、真のPulse Width Modulation(電流や電圧を制御する方式)を行うことができるのです。つまり、より正確に、より設定値に近い温度を保つことができるのです。」
おわりに
3,000万ドルの資金を得た同社が、次にどのような展開を計画しているのか、興味深いところだ。
同社CEOは、ロースターと提携し、より多くのサブスクリプション型商品(Fellow Dropsプログラムを拡大中)を提供し、人々が家庭でより良いコーヒーを淹れるための教育に大きく投資するつもりであることを示唆している。
すでにサンフランシスコでそのような取り組みを行っており、カリフォルニア州ベニスにも近々ショールームをオープンさせる予定だ。
また、この教育コンテンツの一部をオンラインに移行することも検討している。
次はFellowのエスプレッソマシーンを期待していいのか、とMiller氏に尋ねると、「それについてはコメントできません」と苦笑いを浮かべた。
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Naruoのコメント
2013年から始まったFellowが、この短期間で着実にその事業を拡大し、会社として厚みをさらに大きくさせていることがよくわかる記事でした。
この記事の中で出てくる、「エンジェルラウンド」「シリーズB」という言葉は、企業の規模拡大の度合いを示すステップを意味しています。投資家やベンチャーキャピタルがその会社の投資判断をする際によく用いられる用語です。
シリーズのステップ
エンジェルラウンド(調達資金:数百万円〜)
アイデアの段階
シード(調達資金:数千万円〜)
ビジネスの大枠が決まっている段階
シリーズA(調達資金:数億円〜)
ビジネスが回り始めている段階
シリーズB (調達資金:十数億円〜)
軌道に乗り始めた段階
シリーズC(調達資金:数十億円〜)
黒字経営が安定し始めた段階
はてさて、私の会社はどこに入るんだろうなんて思っちゃいますね。
一緒のオフィスで働いている株式会社KOHIIのチームからは、よくこの「資金調達」「シリーズ」「ベンチャーキャピタル」などの声が聞こえてきます。
ベンチャー企業って感じでかっこいいなーと遠巻きに思っていましたが、
よく考えたらKiguの方がその後からスタートした、一種の社内ベンチャーです。
遠巻きに見ている場合ではない。
負けじとがんばりますよ!Fellowの素敵な商品もどんどん紹介していきますので、お見逃しなく!
Naruo
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