今月のKurasuパートナーロースターは、東京都のPASSAGE COFFEE。2020年以来、今回で三度目の参加となります。オーナーの佐々木さんは、2014年にWorld AeroPress Championshipで日本人初の世界チャンピオンに輝き、「スペシャルティコーヒーを朝の文化にしたい」という想いから2017年に田町に1号店をオープンしました。現在は焙煎所を含め、都内に4店舗を展開しています。そんな佐々木さんに、現在のコーヒーへの向き合い方について伺いました。

今回ご用意いただいたコーヒーは、どちらも佐々木さんが現地訪問を果たしたオリジンです。エチオピアは、Paul Bassettで働いていた頃から取引がある輸出業者の豆で、今も「年々美味しくなっていて驚かされます」と佐々木さん。今年1月には、長年仕入れているウォッシングステーションとドライミルを訪問。そのとき特に驚いたのは、ドライミルでの選別工程がきわめて厳格だったことです。「だからこそ毎年品質が安定しているんだと改めて納得できた」と話します。さらに、現地では売り上げを小学校建設に充てたり、季節労働者に前払いしたりと社会貢献が根付いており、「こういう取り組みをしている生産者からはこれからも買い続けたい」と語っていました。

また、コロンビアに関しては「コーヒーは“人対人”だと特に感じる産地」と佐々木さんは言います。訪問先であるFair Field Trading社は、小規模農家と密接に関わり、その農家たちの環境や働きぶりが、ダイレクトにカップへ反映されます。農園を訪ねると、生産者たちがコーヒーに込める想いが強く伝わってきたそうです。特にアストリッド・メディナさんの豆は毎年買い付けていて、「今年はどういうコーヒーが焼けるんだろうと毎回楽しみです」と語ります。

焙煎に関しては、「背骨があるような酸を出しながら、バランスやクリーンカップを大事にしています」と佐々木さん。鋳鉄製のGiesenは焙煎機そのものにパワーがあり、甘さが出やすい傾向がある一方で、「どうディベロップ(風味の発達)をさせすぎないか」という点を一つのテーマに焙煎しているそうです。

今後は焙煎所の新設に注力するとともに、既存店舗の品質向上にも力を入れていきたいとのこと。「コーヒーの品質はもちろん、空間や社交場としてのコーヒーショップの価値をさらに深めたい」と佐々木さん。「店舗では“バリスタとお客さん”という、人と人が作る空間も大切にしたい」と話してくれました。生産国と消費国は離れていても、人と人とが交わる通り道(PASSAGE)の先には、きっとこれからも美味しいコーヒーが広がっていくでしょう。


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