今月のKurasuパートナーロースターは、群馬県の SHIKISHIMA COFFEE。「日常」とコーヒーのあり方をどう解釈するか、をコンセプトに群馬県前橋市で3店舗を展開するコーヒーロースターです。焙煎所である SHIKISHIMA COFFEE FACTORY は、群馬でも有数の広大な敷地を誇る敷島公園のすぐ隣に位置しています。自然に囲まれたこの場所から、「柔らかくバランスが良く、飲んでいて心地よい」コーヒーを地域の人々へ届けています。今回はオーナーの櫻井さんと、焙煎士の金澤さんにお話を伺いました。

元々コーヒーが苦手で、飲めなかったという櫻井さん。2009年、東京のとあるお店で、サイフォンで抽出されたケニアを口にしたことが、原点でした。「こんな世界があるのか」と強い衝撃を受け、そこから一気にコーヒーの魅力に引き込まれていきます。そして2017年、地元・群馬にて SHIKISHIMA COFFEE の前身となる 13 COFFEE ROASTERS をオープン。当時はまだスペシャルティコーヒーの認知が高くなかった中で、「日常に寄りそうコーヒー」を掲げ、前橋の街でその愉しさとおいしさを伝えてきました。

13 COFFEE ROASTERS では Giesen の2kg釜を使用していましたが、焙煎機のサイズアップを見据え、新たな拠点を探し始めます。候補地として選んだのが、前橋市敷島町。敷島公園はスタジアムや陸上競技場を有し、学生時代から足繁く通っていた場所でもあり、櫻井さんにとっては「群馬と世界をつなぐ場所」のように感じられていたそうです。縁あって公園の真隣に物件が見つかり、2020年に焙煎所 SHIKISHIMA COFFEE FACTORY をオープン。この店舗では、櫻井さんがコーヒーと出会った原点でもある、サイフォンでの抽出をメインに据えています。

焙煎機には DIEDRICH の5kg釜を新たに導入。「よりバランスが良く、液体としてまとまりのある仕上がりになりました」と語るのは、焙煎士の金澤さん。オープンから6年が経ち、これまで幅広いコーヒーを紹介してきた中で、今後は Washed や Natural といったクラシックなプロセスを中心に、素材としての本質がより伝わる豆を扱っていきたいと話します。また、生産者の声や背景を消費者がよりリアルに感じられるよう、インポーターやエクスポーターとの関係性をこれまで以上に大切にしていきたいと考えています。

2025年7月にオープンした SHIKISHIMA COFFEE COUNTER は、カフェとしての役割に加え、カッピング会やワークショップなど、学びの場としても機能しています。さらに、2022年に開店した SHIKISHIMA COFFEE STAND は、街の中で人とコーヒーをつなぐハブ的な存在。SHIKISHIMA COFFEEを起点に、前橋から広がっていくコーヒーコミュニティのこれからが、今から楽しみです。







