記事一覧を見る

SKY BLUE COFFEE ROASTERS(札幌)2023年11月Kurasuパートナーロースター

SKY BLUE COFFEE ROASTERS(札幌)2023年11月Kurasuパートナーロースター

今月のKurasuパートナーロースターは、なんと北の大地、北海道・札幌にあるロースター、SKY BLUE COFFEE ROASTERS。代表の矢野さんは、SCAJローストマスターズの入賞歴やQグレーダーをはじめとする資格を持ち、専門学校で講師されるなど、北海道のコーヒーシーンを牽引する猛者の一人。Kurasuとしても、北海道のロースターさんを紹介する機会は少なく、ぜひ矢野さんの話を通して、北のコーヒーカルチャーにも触れていただきたいです。


はじめは広告代理店の営業として、キャリアを始めた矢野さん。6年ほど勤めて退職された後は、札幌のスペシャルティコーヒー事情を語る上で欠かせられないONIYANMA COFFEEをはじめ、10年ほどコーヒー事業の立ち上げや運営に携わりました。当時、たまたま東京の出張時に出会ったGLITCH COFFEE&ROASTERSの鈴木さんが淹れたコーヒーに驚き、スペシャルティコーヒーの可能性を感じたそう。もともと札幌は寒い気候の影響もあるのか、深煎りのコーヒー文化が根付いている街として知られています。しかし、多様な味わいを楽しめるコーヒー屋さんを道内にも作りたい想いから、矢野さんは2019年SKY BLUE COFFEE ROASTERSを立ち上げます。


しかし、本土から離れた地理的な特徴上、新しい文化を受け入れない特殊なマーケットが形成されている北海道。東京、大阪、福岡で成功した資本力のある企業も、進出に困難なのか、北海道である。そんな中で、深煎りに比べて、比較的に香りや味わいが個性的な浅煎りコーヒーを日常的に楽しんでもらうまでには、相当な努力と工夫が必要だったと振り返ります。

道民に寄り添えるコーヒーをどう届けるか。ここで、矢野さんの広告営業時代の経験が強く活きる。矢野さん自身が「コーヒーが飲めなかった」時に飲めたコーヒーは浅煎りのコーヒーだったことから、既存のマーケットではなく、新しい消費層を育んでいった。さらに、シェアロースターのサービスを始め、少しずつ仲間も増やしていった。こうした日々の愚直な努力が積み重なり、今は浅煎りのコーヒーも少しずつ日常に溶け込んでいる。


最後に、東京や大阪などの大都市に比べて、多様なコーヒーを飲む機会も、コーヒーを仕事にできる機会も少ない北海道。しかし、世代が変われば味の嗜好も変化するし、コーヒーを志す若者も増える中で、「助けられることなら助けるという気持ちは常に持ち続ける」と話す矢野さん。北の大地に潜められたコーヒーカルチャーの可能性を信じ、これから一層盛り上げていきたいと想いを話します。

記事一覧を見る

コメントを書く

全てのコメントは、掲載前にモデレートされます。名前はコメントと共に公開されますのでニックネームをご入力ください。メールアドレスは公開されません。

このサイトはhCaptchaによって保護されており、hCaptchaプライバシーポリシーおよび利用規約が適用されます。

前後の記事を読む

シングルオリジン:「ホンジュラス・ベラルミノ・コントレラス」心の余白を取り戻す一杯
冬のブレンド:「冬萌2023」溶けるようなぬくもりを片手に