【抽出理論】①挽き目の調整
皆さんこんにちは。
初めてブログを書かせていただきます、新人焙煎サポートのReikaです。
入社して3か月、コーヒーについてまだまだ知らないことはたくさんありますが、身に付いた知識もたくさんあります。
分からないことを検索して理解するのではなく、実際に検証して知識の蓄えにしています。
そんな私のブログでは、1つ1つの検証結果を皆さんとシェアして、”これさえ読めばレシピが頭の中で作れる”という抽出理論ブログを作っていこうと思っています。
より皆さんにおうちコーヒーを楽しんで頂くために。アウトプットすることで私がより理解するために。
現在色んなトピックで実験中です。
挽き目や粉量、お湯の温度はもちろん使用する水の硬度や注ぐ投数の決め方など!
コーヒーをより美味しく淹れる方法を、一緒に考えていきましょう~!
早速ですが第一回本日のテーマは、挽き目の調整です。
コーヒー豆を買って、味わいを調整する。
私がまず初めに思いつくことは 挽き目 です。
味わいの調整といったら挽き目!というイメージが強くはないですか?
さて、皆さんはどんな判断基準で挽き目を調整していますか?
豆袋の何の情報を見て挽き目を決めていますか?
挽き目を変えるとどうコーヒーは変わっていくか。
色々考えることはたくさんあるかと思いますが、
今回の実験ではまず、細かいところから粗いところまで淹れて、美味しいところを探しました。
使用したドリッパー:Hario V60
抽出レシピ:Kurasu推奨Hario V60レシピ
グラインダー:EK43
コーヒー豆:Peru(浅煎り)
挽き目 #5細挽き----------------#11粗挽き
味わい 1少ない----------------5多い
―結果―
味わい / 挽き目 |
#5 |
#6 |
#8 |
#8.5 |
#10 |
#11 |
Acidity (酸味) |
0 |
1 |
3 |
5 |
4 |
1 |
Sweetness (甘味) |
1 |
1 |
4 |
5 |
3 |
0 |
Body (コク) |
0 |
5 |
4 |
3 |
2 |
0 |
After taste (余韻) |
0 |
1 |
4 |
5 |
2 |
0 |
結果はこのようになりました。
素材の酸味をしっかり感じれて、酸味と甘味のバランス、余韻が心地良い挽き目、それは#8.5でした。
挽き目が細かすぎると(#5)、雑味しか感じず、酸味や甘みを感じることが出来ませんでした。
細かめだと(#6)酸味や甘みをほとんど感じれず、いつまでも雑味・苦味が口の中に残り続けるコーヒーが出来ます。
粗めだと(#10)酸味や甘みはあるが、コクは少なく、余韻はプツッと短いコーヒーが出来上がります。
粗すぎると(#11)、味わいとしては酸味を僅かに感じるが、全体的に味わいは少なく、薄く、空っぽな印象でした。
この味わいをもっと詳しくご説明します!
注ぎ始めの0g〜注ぎ終わりの200gまで、サーバーに注がれていくコーヒーの分割です。
細かい #5 抽出終了時間3'07
適正 #8.5 抽出終了時間2'10
粗い #11 抽出終了時間1’58
まず、コーヒーの味わいは酸味→甘味→余韻→雑味・苦味の順番で抽出されていきます。
この順番は「成分の溶けやすい順番」です。
酸味が一番水に溶けやすく、凝縮された液体が一目散に溶け出していきます。
甘味も同じく、比較的溶けやすい成分です。
酸味が出切ったら甘味が出始めます。
コーヒーの美味しい成分は主に、この酸味と甘味で構成されています。
ところが#8.5のコーヒーには”余韻”という成分が含まれて適正とされています。
重要なのは、200g注ぎ切った時点で、余韻で終わっていることです。
適性の挽き目より細かいと、成分の抽出スピードが早く、抽出前半で良質な成分が出尽くしてしまい、#5のように後半では、雑味・苦味という成分が抽出され始めます。
ここが本当に大事。
口の中に苦味がずっと残るような、嫌な余韻が非常に長いものは挽き目が細かい。いわゆる過抽出の状態。
逆に#11のように適正の挽き目よりも粗い場合、成分の抽出スピードが遅く、充分な量の成分を引き出すことが出来ません。
最初に抽出されはじめる酸味成分が僅かに感じられる程度で、単に薄いだけのコーヒーが出来上がります。
甘みや余韻が抽出されていないので、余韻が短く、プツッと切れるものは挽き目が粗い。いわゆる未抽出の状態。
全く同じレシピでも挽き目が違うと、味わいは全然違います。。
挽き目は抽出効率の調整!
酸味+甘味+余韻=ベストな1杯!
細かすぎて、雑味が出始めないように、
粗すぎて、薄いだけのコーヒーにならないように、挽き目を調整してみて下さいね。
次回はグラム編!
使うコーヒー粉の量で味わいはどう変化するのか。どのようにグラムを決めていくのか。
ぜひお楽しみにしててください!
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