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どのコーヒーキャニスターが保存にベストでしょうか? 〜翻訳シリーズ14〜

どのコーヒーキャニスターが保存にベストでしょうか? 〜翻訳シリーズ14〜

皆さまこんにちは、KiguのNaruoです。


FELLOWブログの翻訳シリーズ、第14弾。

彼らが随時更新している興味深いブログをもっとみなさまに知って欲しくて、翻訳しています。


今回のテーマは

「Which Type Of Coffee Canister Is Best For Storing Your Beans?」

直訳すると、「どのコーヒーキャニスターが保存にベストでしょう?」。

みなさんは、どの様にコーヒー豆を保存していますか?

キャニスター(保存容器)や、瓶などに入れて保存するっていう人も多いはず。

それらのキャニスターは、実は3つのタイプに大別されます。

今回の記事を読めば、

どんな保存方法がベストかきっとわかります。

特にエスプレッソを家で淹れるなら、保存方法はとっても重要なので、必見です。

記事中にも登場する世界的コーヒーインフルエンサーのジェームズホフマンさん(2007年のワールドバリスタチャンピオン)のYoutubeの写真などもお借りしながらご説明いたします。



原文はこちら

Atmos Canister についてはこちら

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2021年5月4日

どのコーヒーキャニスターが保存にベストでしょう?

こんなにコーヒー豆の保存容器に満ちた世界において、最適なものを見つけることは容易ではありません。

少し縮む袋状のものから、ガラス製の瓶型のものまで、選択肢は本当に多岐に渡ります。

あなたはどの様にキャニスターを選ぶでしょうか?

一般的に、コーヒー豆用キャニスターを選ぶ際には、下記3つのタイプが選ばれることが多いです。

・密閉するもの

・変位するもの

・真空にするもの

今日は、それぞれのタイプについて解説していきましょう。

ビル・ナイのゴーグルを装着しましたか?保存を科学する時間の始まりです。

(ビル・ナイとは、アメリカの科学教育者で、いつもゴーグルをして科学実験などをしているそうです。by Naruo)

密閉するもの(Airtight)

家庭で一番ポピュラーなのが、このタイプの密閉性能があるキャニスターです。

ガラス瓶に蓋がついたものなどで、これらの容器は、コーヒーや乾物などを、アリやゴキブリなどの害虫から守り、キッチンを整理するのに適しています。

また概ね安価で販売されていることが多いです。

また、プラスチック製の袋に入った商品を何度も買わずに、近所のスーパーで乾物を大量に買ってきて、自宅でそのキャニスターに詰め替える人もよくいらっしゃるのではないでしょうか。エコですね。

しかし、残念なことに、利点としてはそこだけにとどまるようです。

保存性という点では、密閉容器とただ袋詰めされた製品の間に明確な差はありません。食料品は、フタをしていてもしていなくても、食品はかなりの量の酸素にさらされています。そのため、酸化が進み、長期保存は難しくなります。

変位するもの(Displacement)

特にお茶やコーヒー豆の保存容器において、人気があるタイプです。

これらのキャニスターは、保存する領域を縮小することを主要な機能としていて、フタの部分に押し込むことができるパーツが付いています。


このフタのパーツを押すと空気が出てきて、フタと中身の間の「空いたスペース」を取り除きます。

このタイプの製品は空気を抜くとはいえ、実際には、コーヒーバッグを折りたたんで空気を抜き、輪ゴムで縛って収納するのと大差はないのです。

確かに酸素に曝される量は制限され、密閉容器に比べればはるかに酸化が少ないとはいえ、酸素や湿気は容器内に存在するのです。

真空にするのもの(Vacuum)

Atmos(および他の真空容器)は、容器から酸素を汲み上げて排出し圧力を下げ、酸化の速度を最小限に抑えます。

真空にする容器は通常、ワインの真空ポンプと同じように、酸素を取り除くための道具を、容器とは別に用意してあることが多いです。

Atmosの発明者であるドリュー・コスガレアは、真空ポンプが本体と別々になっているのは大きなマイナスであると考えました。
何故なら、ポンプを紛失する可能性が高く、使い勝手が悪いのです。

そこで、ドリューがデザインしたのが、真空ポンプが一体となった「フタ」です。容器の密閉と加圧を行うには、フタをひねって回します。これがまた、クールなデザインなんです。

ガラス瓶のフタをひねって回すことに慣れてさえいれば、Atmosのフタも同じように回すことで真空密閉ができるようになります。

また内部がしっかり加圧されていることは、手に感じる少しの抵抗や、フタの上に表れる小さな緑のサインが教えてくれます。

真空キャニスターは、あなたのコーヒー豆を空気、湿気、におい、などの浸入から保護します。

当社のテストでは、推奨されている方法で、コーヒー豆を適切にAtmosで保管する限り、その寿命を最大で50%延ばせれることが分かっています。

フタを開けたい時は、中央のボタンを押すだけで、空気がAtmosに戻る心地よい音が聞こえます。ASMRのファンにはたまらない商品です。


ただし、小麦粉、砂糖、抹茶、粉末調味料(ターメリックやシナモンなど)、その他の粉末状のものは入れられませんのでご注意ください。また、液体の保存にも向いていません。水は蓋のフィルターに干渉し、粉はゴムシールの強度を低下させます(ゴムの力で空気が入り、容器が急速に減圧してしまいます)。

長所と短所、そしてジェームズ・ホフマンの実験

上記の3タイプを並べて比較したところ、その差は歴然としていました。

YouTubeで活躍するコーヒーインフルエンサー、ジェームズ・ホフマン氏は、それぞれのタイプのキャニスターに入れたコーヒー豆を一定期間保存した後にカッピングで味を確認し、さらにエスプレッソを抽出するテストを行って、その差を明らかにしました。

ホフマンはビデオの中で、カッピングテストではコーヒーの味にかなり大きな違いがあるとはしなかったものの、真空キャニスターはその中でもより良いパフォーマンスを示したと認めています。

またその上で、エスプレッソのテストでは、キャニスターの違いで、その味などがより明確に違うことが示されました。

多くのコーヒーマニアが知っているように、エスプレッソの場合、悪魔は細部に宿るのです。

エスプレッソは、お湯注いでゆっくりドリップしたりするコーヒーほど自由度が高くなく、ほんの少しのちょっとした違いが良くも悪くも表れてしまうものです。

ホフマン氏がキャニスターからエスプレッソを密閉キャニスターに保存されたコーヒー豆で抽出したところ、チャネリングを起こして早くコーヒーが落ちてしまうことが、多く見られたといいます。

チャネリングとは、ポーターフィルターの抵抗や密度が最も低い部分をお湯が通り抜けることで、抽出が不均一になるという悪い現象です。クレマも弱く、数分後にはすぐに消えてしまいました。

真空キャニスターでは、もっと良い結果が得られました。6週間のテストの結果、どのエスプレッソショットも例外的なクレマを生み出しませんでしたが、真空キャニスターはその他のタイプのキャニスターをわずかに上回りました。

変位するキャニスターはその中間に位置し、特別な点はないものの、ひどいものでもありませんでした。

テスト後、ホフマン氏は総合的に真空にするキャニスターを好むと発言しました。またAtmosと他の2つの真空容器を比較したところ、Atmosが最も好みであるということも言及しました。

「アトモスがナイスで、よく考えられている。このまま使い続けたい。フタの上部にある緑色のボタンは、いつまで空気を抜けば良いのか、そのタイミングを知らせてくれる。ただフタの掃除はより複雑になっています。テストした競合製品の中で、Fellowは最もよい結果でした。素晴らしい機能で、よくできているなと感じます。私のキャニスターのチョイスは、Atmosになるでしょう。」

最終的な結論

真空キャニスターは特段新しいものではないにもかかわらず、Atmosのユニークなデザインは、すべてあなたのお気に入りのコーヒー豆を強力に保存しながら、より楽しい経験をもたらすことができます。

Atmosが保存できるのはコーヒー豆だけではありません。パスタやお米などの乾物、クッキー、ルーズリーフティー、リラックス効果のあるハーブなど、さまざまな用途でお使いいただけます。

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Naruoのコメント

いかがでしたでしょうか。

特にエスプレッソをお家で作る方には、必須な真空キャニスター。ちょっとの違いで味が激変する飲み物だからこそ、妥協をせずに抽出を楽しんでほしいです。

今回やたらと登場して頂いているジェームズ・ホフマンさん。

Naruoは彼のファンの一人。コーヒーに関しては、世界バリスタ大会の優勝経験や、ロンドンのコーヒーロースターのオーナーとしての面もあるすごい人です。

ちなみに彼が出版した図鑑のように分厚い本も持っています。

彼のYoutubeチャンネルはユニークな検証をしていてとても面白いのと、知らない器具が検証した上で、特に忖度なく評価をするので、公正な意見もえられます。必見ですよ。

Naruo

今回紹介したAtmos キャニスターについてはこちら

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