今月のKurasuパートナーロースターは、熊本県のCOFFEE BLUE。熊本市の中心街から10分ほど車を走らせた場所にある江津湖のほとりに、2023年5月、スペシャルティコーヒーショップがオープンしました。「青にも、いろいろな青がある。」鮮やかな青から暗い青、爽やかさや悲しさ、複雑さ。オーナーの木下さんは、"青"がはらんでいる広がりと、コーヒーのそれに共通の可能性を見出しました。今回、COFFEE BLUEと名付けたこのお店と木下さん自身について、お話を伺いました。
木下さんは、熊本生まれ熊本育ち。コーヒーの仕事を始めるまでは5年ほど理学療法士として働かれていました。コーヒーの世界に入ったきっかけは、同級生が経営していた808 COFFEE STOPというコーヒーショップ。そこで初めてスペシャルティコーヒーに出会い、その個性的な味わいと、またそれ以上に[生産者-ロースター-バリスタ-消費者]という、一杯のカップの裏にあるコーヒーの文脈に衝撃を受けたと言います。その体験から、木下さんの価値観が大きく動き、コーヒーに関わる人たちの魅力も後押しとなり、コーヒーの世界に入っていくこととなりました。
始めは本業の傍ら手網焙煎やイベント出店をしていた木下さんですが、熊本市のコーヒーショップGluck Coffee Spotのオープン時に同店に加入し、立ち上げに携わります。バリスタ、ロースターとしての経験を3,4年ほど積んだ後、Gluckの姉妹店licht coffee&cakesでストアマネージャーを1年ほど務め退社。その後2年間の準備期間を経て、自身でCOFFEE BLUEをオープンされました。
木下さんが目指すのは、「なんとなく飲んで、なんとなく美味しい」コーヒー。それをきっかけに飲んだ人に一歩踏み込んでほしい、と話します。木下さん自身が同級生に与えてもらったきっかけを今度は自分が与えたい、というのもお店を持った理由の一つだそう。熊本のコーヒーコミュニティには若い年代の人も多く、人から与えてもらったものを他の人に与える、コーヒーで繋がる良い循環が生まれているように見えます。
COFFEE BLUEの今後について、「もっと熊本の人にスペシャルティコーヒーを広めて、生活の中でコーヒーを楽しむ文化を作っていきたい。」と話す木下さん。終始温かく穏やかな様子でインタビューに受け答えしていただき、筆者も熊本に訪れたくなりました。ドリップコーヒーをオーダーし、最近あったことを小話、数口店内で飲んでからコーヒー片手に江津湖まで歩いて行く...なんて脳内旅行しながら、ぜひなんとなくお楽しみください。
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