皆さんこんにちは。
焙煎サポートのReikaです。
抽出理論ブログ第4回。もうお馴染みと言ってもいい頃でしょうか!?(笑)
まだまだ発信トピックはたくさんあります。今回も抽出においてとても大事な項目となっていますので、是非最後まで読んで頂けると嬉しいです!
第4回の本日は湯温の調整です。
コーヒーの抽出に使うお湯の温度です。
これもまた挽き目とグラム同様、抽出レシピに指定があるもの第3位?なのでは?そのくらいコーヒーの味わいを左右する大切な決め事です!
温度によって味わいはどう変化するのか。まずは70℃、80℃、90℃、100℃と10度ずつ上げていき、大まかな変化を見ました。
―条件―
使用したドリッパー:Hario V60
抽出レシピ:Kurasu推奨HarioV60レシピ
グラインダー:EK43
コーヒー豆:Ethiopia Sidamo Logita(浅煎り)
―結果―
味わい/湯温 |
70℃ |
80℃ |
90℃ |
100℃ |
Acidity(酸味) |
1 |
2 |
5 |
5 |
Sweetness(甘み) |
1 |
2 |
5 |
5 |
After taste(余韻) |
0 |
0 |
3 |
5 |
Bitterness(雑味) |
0 |
0 |
0 |
5 |
結果はこのようになりました。
70度 とても薄味のコーヒー、余韻は短い、味の量が少ない
80度 酸味も甘みも僅か、70度のコーヒーよりに少し酸味と甘みが増えた
90度 酸味、甘みが適度に抽出され、嫌な苦味もなく美味しく飲める
100度 苦味と雑味を一番感じやすい。全体的に濃く、暗い
この結果により、
温度が高い
→抽出スピードが早く、苦味や雑味が出やすい
温度が低い
→抽出スピードが遅く、酸味を感じやすい
ということが分かりました!
“抽出スピード”と聞くと少し難しく聞こえてしまいますが、コーヒーの抽出には順番があるため、スピードが早い(高温)とスピードが遅い(低温)と
イメージはこのようになります。
上記2つの例は、豆の種類、使用した粉量、挽いた挽き目も同じの為、含まれる酸味や甘みといった味わいの量は同じです。
抽出スピードによってどこまで抽出されたか、ということになります。
―まとめ―温度が高くなるほど味わいは抽出されやすい(抽出スピードが早い)ということが分かりました。
低いと味が抽出されにくく、高いとすぐに雑味まで抽出されてしまいます。
これはコーヒーに限らず、他のものでもお湯の温度が高いと抽出効率が上がります。
例えば出汁を取るとき、低温で取るのと高温で取るのでは味の出るスピードが違いますよね。
ところで、このゲージの動きは挽き目の調整と似ていませんか?湯温の調整は挽き目の調整とほとんど一緒なのです!
湯温が高い時=抽出効率が上がる=挽き目が細かい時
湯温が低い時=抽出効率が下がる=挽き目が粗い時
ということなのです。
では70℃のお湯しか使えません!(という方は極少ないとは思いますが...)という方が美味しいコーヒーを淹れるには?
=挽き目を細かくする
100℃の沸騰したお湯しか使えません!温度計もありません!(こちらは多いのかも◎)という方が美味しいコーヒーを淹れるには?
=挽き目を粗くする
もういつものバロメーターは無くても答えは出ましたね!(笑)
※しかし、ここまで湯温について詳しくお話してきましたが、私の中で湯温の調整は知識として隅っこにあるくらいです。なぜかというと、私はいつも似たような焙煎度の豆を好んで飲み、抽出の調整は主に挽き目で行っています。
粉量は好みの濃度の13g、湯温は91℃。焙煎日からのエイジングで味の引き出し具合を挽き目で調整(第6回か7回でご紹介)しています。
よく「焙煎度によって湯温を調整したらよりバランスの良いコーヒーが淹れられる」と言われています。
浅煎りは焙煎度が低く、焙煎時間が短い為、水分が多く、豆が固い→高い温度で淹れなければ、成分は充分に抽出されない
深煎りは焙煎度が高く、焙煎時間が長い為、水分が少なく、豆にお湯が浸透しやすい→低い温度で淹れなければ、雑味がすぐに出てしまう
ということになります。
ほとんど設定温度を変えないとしても、91℃という温度がいつも飲んでいるコーヒーの味を引き出せる温度のため、決めて設定しています。
味を引き出すために温度を調節することは、滅多にないかな?ということです。
挽き目、粉量、湯温。
抽出効率を上げたり下げたりする方法はたくさんあります。第4回で3つも幅が広がりました!
色んな抽出効率の上げ方があり、たくさんの調整方法があります。
購入したコーヒー豆をより美味しく頂くために、自分好みの味わいで淹れるために、たくさんの理論を身に着けていきましょう!
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!次回は水の硬度についてです。
どんな水を使ったら、味わいにどう影響するのか?水について詳しく解説いたします!
次回もお楽しみください!
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