今月のKurasuパートナーロースターは、青森県のCOFFEEMAN good。古くから喫茶店文化が根付き、国内外から多くの旅行者が訪れる港町青森。その市内にある商店街の一角に、地域の住民と旅人たちが交わるコーヒースタンドがあります。2017年、店主の橋本さんはお店の運営を引き継いで、このCOFFEEMAN goodをリスタートさせました。今回のインタビューでは、彼のキャリアと青森への愛に迫ります。
橋本さんは青森県出身。大学進学を機に上京し、首都圏の学習塾に新卒入社します。忙しい社会人生活の最中、偶然入ったコーヒーショップで飲んだ一杯のコーヒーが、橋本さんがコーヒーの世界に入るきっかけとなりました。メニューの一番上にあったエチオピアの説明書きに、"完熟した葡萄のような甘み"と書いてあり、「そんなわけないだろうと思いつつ頼んでみたら、完全に葡萄ジュースの味がしたんです!」と語る橋本さん。
その体験に衝撃を受けた橋本さんは、会社で働きながら、1ヶ月半で150店舗ほどのコーヒーショップを周り、さらにコーヒーへの興味を深めていきます。その後、株式会社ドトールコーヒーが展開するスペシャルティショップ、カフェレクセルに入社。バリスタとして知識や経験に磨きをかけながら、JBrC等の競技会で実績を積んでいきます。
現在お店を共に経営する中村さんとの出会いは、青森に帰省したタイミングでした。スペシャルティを扱うお店は当時珍しく、帰省の度に通うようになったそう。ある時経営について質問した際に、お店を閉めようか悩んでいる、と打ち明けられました。その時すぐには引き継ぐ話にならなかったそうですが、橋本さんが競技会用に焼いたパナマ ゲイシャを置いて帰ったところ、翌日彼が働く横浜の店舗に来てくれたそう。「青森をコーヒーやバリスタの力で明るくしたい」という中村さんの想いに共感し、橋本さんはお店の運営を引き継ぐことになります。
COFFEEMAN goodは、前店主が親しかったレコード店の"Record Mann Good"が由来となっています。元々あった繋がりや環境は活かしながらも、受け継いでからはメニューを一新し、途中から自家焙煎に切り替え、ファンを増やしていきました。さらに今年からは新しくギーセンの15kg釜を導入し、よりクオリティに集中できる環境となりました。
今後は、「コーヒーを楽しめる場所を青森にどんどん増やしていきたい」と話す橋本さん。昨年JACの青森予選が開催され、競技会の出場者も増えるなど、徐々にコーヒー熱が高まってきている青森。焙煎所を店舗にする計画もあるそうで、「規模を大きくすることで、コーヒーを仕事にできる場所も同時に作っていく」ことが大切だと話します。ぜひ青森に訪れた際は、旅のコーヒーストップとして彼のお店を尋ね、青森のコーヒーシーンを体感してください。
コメントを書く
全てのコメントは、掲載前にモデレートされます。名前はコメントと共に公開されますのでニックネームをご入力ください。メールアドレスは公開されません。
このサイトはhCaptchaによって保護されており、hCaptchaプライバシーポリシーおよび利用規約が適用されます。