学生の頃から、人生を賭けて追いかけたい夢に出会える人は少ないだろう。しかしLIGHT UP COFFEEのオーナー、相原民人さんと川野優馬さんはそんな数少ないうちの二人。彼らは在学中に、「コーヒー」という夢に出会った。
当時相原さんはデザイン学専攻、川野さんは経済学を専攻していたが、フランチャイズコーヒーチェーンでラテアートに出会い、その魅力にとりつかれる。心を込めてサーブしたときのお客様の驚きや笑顔を見る嬉しさは格別だった。
実はそれほどコーヒー自体に興味はなかったという相原さん。強い苦みや味も少し苦手だった。しかし東京都内のカフェをいくつも訪ねるうち、二人はすぐにコーヒーの奥深さに引き込まれ、特にOnibus CoffeeとFuglen Coffeeには衝撃を受けたと言う。
実はそれほどコーヒー自体に興味はなかったという相原さん。強い苦みや味も少し苦手だった。しかし東京都内のカフェをいくつも訪ねるうち、二人はすぐにコーヒーの奥深さに引き込まれ、特にOnibus CoffeeとFuglen Coffeeには衝撃を受けたと言う。
自分たちでもこんな香りを創り出したい―その思いに駆られ、フジローヤルロースター1kgタイプを購入。小さなアパートで試行錯誤をくりかえしながらも焙煎を始めた。
さらに知識と経験を広げるため、二人はイタリア、スカンジナビア、ロンドンと、ヨーロッパを巡る旅にも出た。自分たちが経験したものを日本に広めたい―帰国する頃にはそんな目標がはっきりと見えていた。
LIGHT UP COFFEEは、相原さんが社会人1年目、川野さんがまだ大学4年生だった2014年7月にオープンした。学生の身分ゆえにいくつもの物件に断られ続ける日々だったが、そんな中、二人の情熱を理解し共感してくれる方と出会う。努力と出会いが実を結び、東京で最もトレンドと人が集まる街のひとつ、吉祥寺の一角についに店を構えることができた。
デザインの経験を活かし、相原さんは友人たちの力も借りてショップを明るい青と白を基調に設計。予算や資材が限られていたため、よく見るとつぎはぎのところもある。「たぶん本当はシンクはここの方がいいんでしょうね」と笑いながらも、相原さんはくるくると立ち回りコーヒーを淹れる。愛用してきたフジローヤルロースターも、顧客が増え、オンラインでの販売も伸びていく中、1日中焙煎を続けても追いつかなくなってきている。より大きな焙煎機の購入も考えているが、共にゼロから始めた相棒のような存在の焙煎機である。チェック、コントロール、カップ―追い求めるコーヒーを目指し試行錯誤した日々を思うと、別れを惜しんでしまうのだ。
店に入り彼らのコーヒーを味わえば、その場、そしてカップに込められた彼らの情熱、コーヒーへの純粋な愛情、そして方法も様々に、コーヒーをもっと知ってもらいたいという強い思いが伝わってくる。もし二人の店に足りないものがあるとすれば、世の中が彼らの事をまだよく知らないことではないだろうか。
忙しい日々を送る二人だが、密なスケジュールの合間を縫ってセミナーを開催しながら、ブログも欠かすことなく、コーヒーカルチャーを発信し続けている。最近では新しい土地への進出も検討しているようだ。東京のコーヒーマインドにまさに”LIGHT UP”、「灯りをつけた」二人の旅は、日本全国へ広がっていく。
LIGHT UP COFFEE
http://lightupcoffee.com/
4 Chome-13-15 Kichijoji, Tokyo
東京都武蔵野市吉祥寺本町4-13-15
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