今月の#クラスパートナーロースターは、香川県・高松市のCORSICA COFFEE DEVEROPMENT。店主の吉村さんは、数々の焙煎の大会で上位入賞を果たすなど、輝かしいご経歴の持ち主。20歳の時に大手チェーン店でアルバイトされたのを機に、いくつかのコーヒー店で働いた後、2011年、30歳の時に独立されました。そんな吉村さんのこれまでの道のりを少しだけご紹介。
幼少時代、漫画やアニメで描かれる”大人の象徴”としてのコーヒーに興味を抱き、友達を連れて入った喫茶店。そこで飲んだブラックコーヒー、、、ではなく、苦くて飲めずにいた吉村少年に、ミルクと砂糖を出してくれたマスターに憧れたことが始まりだったそう。「40歳になってもずっと同じことをしていそう。それならば、この10年で自分で勝負してみよう」と、30歳で現在のお店を開業。当時はまだスペシャルティーの文化が浸透しておらず、吉村さん自身も喫茶店に近いスタイルで営業されていたとのこと。そんな折、今となってはバイブルとされているブルータスのコーヒー特集を目にし、ブルーボトルなど、海外のコーヒーショップに強く刺激を受け、そこから徐々に現在のお店のスタイルを確立されたそうです。また、焙煎では、イベントで飲んだGLITCH COFFEE(東京)のケニアに衝撃を受け、以降、”目指す味わいが定まった”と、浅煎り一本で勝負する吉村さん。
さて、今回、吉村さんにご紹介いただく豆は、Terra Nova(テラ ノヴァ)とAcross The Universe(アクロス ザ ユニバース)の2種類です。お店では常に、同じ”ような”テイストイメージの商品を取り揃えていらっしゃいます。さまざまなイメージの商品がある中で、吉村さんが「うちの入門編」と語るのがこの”Terra Nova”。今回は、グアテマラのマラカツーラという品種の豆が使用されているそう。所謂、フルーティーな浅煎りのコーヒーではなく、しっかりとした焙煎で、滋味深い味わいのコーヒーとのことです。近年、トレンドとなっている特殊プロセスのコーヒーにも肯定的でありながら、「そういった類のコーヒーを取り扱うならば、伝統的なプロセスのコーヒーでも飲む人の心を打てないといけない」と焙煎士としてのプライドも覗かせる吉村さん。俄然、このTerra Novaが気になってしまいます。そして、もう一つの"Across The Universe"では、ウォッシュドプロセスのエチオピアが使用されています。Terra Novaとは対照的に、派手な味わいで、”その対比を楽しんでいただけたら”とのことです。 最後に、「お店のキャッチコピーにもなっているように、あなたにはコーヒーの色が見えますか。豆の情報ではなく、自分の頭の中にあるイメージを引き出せるようなコーヒー体験をして欲しい。そのために、僕が素材の良さを引き出す焙煎をするので、味わいを想像しながら楽しんで欲しい。」と語る吉村さん。情報は確かに大事。でも、結局一番大事なのは揺さぶられる感性を持っているかどうか。僕たちはテイストノートを焼いているのではない。あなたたちはテイストノートを飲んでいるのではない、ということです。
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