第二回目スイッチドリッパー検証!
こんにちは、KurasuのHitomiです。
今回は話題のハリオ 浸漬式ドリッパースイッチの検証。
前回のOrigamiブログ読んで頂きましたでしょうか?
Hario 浸漬式ドリッパースイッチってなに?
そもそも、浸漬式ドリッパースイッチってなに?って方に説明すると、
2019年の3月にHarioから発売された浸漬式ドリッパー。
なんと!まだ発売されてから2年しか経ってないにも関わらず、既に人気で知名度も高いドリッパーです。
発売当初から注目度があったのですが、2007年のワールドバリスタチャンピオンJames Hoffmannが昨年の2020年11月に自身のYouTubeチャンネルでHario Switchの動画をあげた事で再度注目、人気が上がりました。
前回のORIGAMI ドリッパーに続き、いかにチャンピオンの影響が大きいかも感じられますね。
私もコロナが落ち着いたらコーヒーの大会に出たい…!
本題に戻る前に、ざっくり抽出方法について説明したいと思います。
コーヒーには大きく分けると2通りの抽出方法があります。
透過式と浸漬式です。
ハンドドリップやネルドリップみたいにコーヒーの粉にお湯を注ぎ、お湯を透過させて成分を引き出す方法を透過式。
フレンチプレスや水出しみたいにコーヒーを、一定の時間お湯に浸して成分を引き出す方法を浸漬式。
厳密にいうと他にも色々ありますが今回は割愛。
Switchドリッパーは後者ですね。
では次にドリッパーの仕組みを見ていきましょう。
ドリッパー部分はガラスでお湯が最大300ml入るドリッパーサイズ02の大きさです。
でも300ml注ぐとかなりいっぱいいっぱいなので240mlくらいまでをお勧めします。
ドリッパーにはサイズがあってHarioさんなら、01・02・03と大きくなってます。
ちなみにフィルターにもサイズがあるのでサイズに合うものを選びましょう。
下部分はゴムになっていて取り外しができ、別で売っているHarioのガラスドリッパーの03サイズをはめる事も可能です。一回でいっぱい作りたい方は03で!
コーヒーが落ちてくる部分にステンレスの小さいボールがあり、それをクリップで開けたり締めたりしてお湯を溜めたり落としたり出来るようになってます。
なんともシンプルな構造。そしてなんと、抽出もシンプルに出来ちゃいます。
Harioの公式レシピが
中細挽きに挽いたコーヒー20gに240mlのお湯を一気に注いで2分経ったら一気に落とす!というもの。
誰でも同じ条件で均一な味が出せるので、コーヒー初心者の方でも簡単にコーヒーを淹れられる事が出来るんです♪
ただ、これだけではなくこのSwitchの良いところは、様々な淹れ方が出来るということなんです!
ということで、、 今回は
- 公式レシピと一緒の、一投淹れ
- 普通のドリッパーとして淹れた、透過式ドリッパーとして
- 蒸らしだけお湯を溜めてその後は普通のドリッパーとしていれた、ハイブリッド式
の3つを比べてみました!
3つとも同じ条件で淹れてみるとどうなるのか?
まずは、シンプルに挽き目、コーヒーとお湯の量は全く同じで比べてみました。
今回使った豆は、浅煎りColombia Luis Rojasと中深煎りHouse Blend Darkです。
レシピ以下の通りです。
1.一投淹れ
豆:13g (浅煎り) 15g (中深煎り) 挽き目:Ditting Sweet Labo #8.5
お湯:200g 攪拌なし 2分待って落とす
2.透過式ドリッパーとして
豆:13g (浅煎り) 15g (中深煎り) 挽き目:Ditting Sweet Labo #8.5
お湯:200g 攪拌なし 4投淹れ
3.ハイブリッド式
豆:13g (浅煎り) 15g (中深煎り) 挽き目:Ditting Sweet Labo #8.5
お湯:200g 攪拌なし 4投淹れ
浸漬式で40秒蒸らした後、コーヒーを落として5秒待って、0’45〜二投目淹れ始め。
では、今回も結果一覧見てみましょう。
印象としては最後の方の目詰まりする感じが気になりました。
どの淹れ方でも2’30辺りから落ち方が変わってきます。
3’00辺りからは点状で落ちて行く感じ。
やはり、ボールが入っているので落ちにくかったりするのかも?
前にEthiopiaで淹れた事があったのですがもっと時間がかかりました。
そこも考慮して、挽き目を調節してあげたら良さそうですね。
では、味の違いも交えて一緒にみていきましょう。
一投淹れだと、やわらかくまろやかな味であっさりめ、アフターも軽やかでした。コーヒーのクオリティをチェックする時に用いられるカッピングの味と似ている。
ただTDS見てもらっても分かるように、濃度低め。味わいもめちゃくちゃ薄い…。。。
薄いのに全部出てる感もあります。。
普通のドリッパーとして淹れた場合は、一番の違いはボディーがしっかりする印象。
甘さUP。過抽出気味な時もあるし、質感もドライ気味な時も。
Origamiの前回と同様、時間が伸びる事によってボディーの厚みがUPする場合、甘さが多く感じられる傾向なのが分かりますね。
ただ話は外れてしまいますが、粕谷さんがブログで最近書かれた
「新しいブリューチャートの可能性」という話の中でTDSもPE(収率)も低いほうが甘さが強くなっていく傾向っていう発見がされたってお話を投稿されていたのですが(元々のセオリーは逆)やはりその新発見とは逆の従来のセオリー通りですね。んー興味深い。
私、一個人の見解としましては抽出時間が伸びてボディーの厚みが増すと前半部分で抽出されるフルーティーさが抑えられる事によって甘さが感じやすくなっているのかな?とみてますが、はたして。
粕谷さんの書かれたその記事も面白いので是非興味ある方は読んで見て下さい。
話を戻して、
ハイブリッド式で淹れたものは、一番フルーティーさが感じられました。
味の輪郭もはっきりして、味のボリューム感もUP、コーヒーの特徴を感じられやすい傾向にありました。質感もクリーン。
同じコーヒー量、挽き目と言えど淹れ方そのものが全く違う為甲乙つけるのは難しいですが、個人的な感想としましては、一投淹れの場合はこのレシピだと味をちゃんと抽出されづらいと感じたので、Doseを上げて味をしっかり出してあげるレシピが良いんじゃないかなと思いました。
細かくすると過抽出気味な味も出そうなので、コーヒーの量を上げる方向が良さそう。
透過式のドリッパーとして使う時は、落ちるのが少し遅いのでこれも少し粗くしてあげると良いんじゃないかなと思います。
今回味を比べてみた時に、Kurasuとしてはハイブリッド式が一番うちの豆にも合って美味しいんじゃないかと話し合いの末なった為、ハイブリッド式をもう少し深掘りしてみました。
ハイブリッド式の蒸らし時間
ここで疑問が。
この淹れ方の一番の特徴、蒸らしを浸漬式にする。
では、果たして何秒蒸らそう?
こちらも比べてみました!
30秒、40秒、1分。
この3つに絞って比べてみました。
蒸らし30秒の時のものは、温かい時でも感じるフルーティーさが一番ありました。
40秒の時は、フルーティーさより甘さが出てる感じで、ボディー感も30秒のものに比べて少しあり。まろやかな印象。
1分待ったものは、ちょっとやり過ぎた感が。。
過抽出気味な味で、質感もドライでした。出涸らしのような味も。
蒸らし時間は30~40秒で好みや自分の出したい味、豆の特徴で調節して淹れてもらうのが良いかなと思います!
一投淹れ・透過式ドリッパーとしてのレシピ
先程チラッと書いた
一投淹れの場合はDoseを上げた方が良いんじゃないか
透過式のドリッパーとして使う時は、少し粗くしてあげると良いんじゃないか
というのも検証中に思い、以下のレシピに変更して軽く試してみました。
◆一投淹れ
豆:15g 挽き目:Ditting Sweet Labo #8.5 お湯:200g 攪拌なし 2分待って落とす
◆透過式ドリッパーとして
豆:13g 挽き目:Ditting Sweet Labo #8.8 お湯:200g 攪拌なし 4投淹れ
味に劇的な変化が…!
確実にこっちの方が美味しくなってました。
一投淹れの方は、フルーティー・ライトボディー・シルキー・味のボリュームもUPしてました。
透過式ドリッパーとして淹れたものも、ドライ気味だった印象だったのがそれがなくなり、クリーンさとフルーティーさがUPしていました。
Hario Switchレシピまとめ
◆浸漬式で淹れるなら、浅煎りの豆の場合15g以上使って、お湯もそれに合わせて200g~で調節、挽き目は中挽き位、2分待って落とすのが良さそうです。
◆普通のドリッパーとして使うなら、通常より少し粗めに挽いて後はいつも自分が淹れている淹れ方で。
◆そして、Kurasuおすすめのハイブリッド式として淹れるなら、浸漬式で30~40秒好みで蒸らした後、コーヒーを落として後はそのまま普通のドリッパーとして淹れてもらうっていうのが良さそうです!
改めて色々、比べると面白いですね。
今回も長くなってしまいましたが、ご高覧頂きありがとうございました!
何か、もし記事の中で間違ってるんじゃないかな?とか
自分自身の実験結果とかあれば是非シェアして下さい!
私もお店に立ってるのでコーヒー買ったついでとかにも是非お願いします。
さてさて次回は、Harioから出た新商品3つを使った感想をUPしたいと思います~!
次回 発売したてのHario新商品使ってみました!
2021.3.12
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