コーヒー検証のコンテンツ始まります
こんにちは、KurasuのHitomiです。
冬も後半戦、2月に入りましたね。
不安定な情勢も続きますが、自宅で過ごす時間も増え、お家でコーヒーを淹れる方が多くなったのではないのかな?
と我々も日々感じ嬉しく思っています。
こんな時だからこそホッと一息つける時間を大切にしたいですね。
そんな中ずっと様々な質問を国内外問わず頂いてきたのですが、その質問にお答えしていく中で、理論上ではそうだがはたして実際そうなのか?
と、私たちもはっきりとしたものや、ちゃんとした答えを知り、ちゃんとお応えしたい!という気持ちが高まっていき、いざ検証しようではないか!
という訳で今回より検証系コンテンツを立ち上げました!(パチパチ)
記念すべき第一回目は、不動のベストセラーORIGAMI Dripperのフィルター違いで抽出の差を比べてみました。
Origami Dripperはどのフィルターを使えばいいの?
Origami Dripperはここ数年日本国内のみならず
世界中のコーヒーラバーがこぞって使用しているコーヒードリッパーです。
多彩な色合いやデザイン、美濃焼きのMade in Japanの高いクオリティだけではなくWorld Brewers Cup チャンピオンの中国人バリスタ、Jia Ning Duさんが2018年の優勝プレゼンテーションで使用したことでも一躍注目を浴びました。
Origami Dripperは、Hario V60の円錐フィルターとKalita Waveのフィルター両方使えることが特徴の一つですが一体どちらがいいのだろうと迷われる方もいるかもしれません。
今回は、Hario V60 01フィルターとKalita Wave155フィルターを使ってその疑問を解決、検証しようとしました。
実験前の我々の見解では、V60フィルターの方が落ちるのが早い為、酸味やフルーティーさが出てWaveだと落ちる時間がゆっくりなのでボディが出やすいのではないか?と話していたのですが
結果はいかに…?!
今回は10回抽出して各平均値を出しました。
・抽出時間
・濃度(TDS)
・味の違い
※補足程度に正味量の差も
使用した豆は、今店頭のラインナップにある豆を使用。
浅煎り Colombia Alipio、Ethiopia Karamo Natural、Ethiopia Karamo Washed
中煎り House Blend Light
中深煎り House Blend Dark
レシピは以下です ※ドリッパーはSサイズを使用
・コーヒー豆(浅煎り)13g (中煎り以上)15g
・グラインダーDitting 804LAB SWEET #8.5
・お湯200g ・温度91℃
・4投淹れ ・撹拌あり
実際検証を終えてみて
結果の前に、まずやり終えて個人的に感じた感想としましては
実際、毎回同じ環境を整えての検証がとーーーーーーっても難しいって事です!(T_T)
もはや、その検証もしたいくらいです。。
なので、それも踏まえた上で皆様にシェアしたいと思います。
まずドリップで、いつを落ち終わりとするかも結構難易度が高かったです。
V60だと落ちる箇所が一か所なので、途中から落ち方が変わる為見分けやすいのですが、Waveだと全体的にポタポタという感じなので目視な分、区切りがつきづらかったです。。
ちなみにですが、なるべく同じ条件にするべくTDSを計る時は抽出し終えてから
12分後に1分以内に3回計測し平均値を取るようにしました(出来るだけです)
何故12分かというと、12分という時間にはこだわってなかったのですが0点調整したお水の温度と近いってのとオペレーション的にもスムーズということで今回は12分で統一しました。
検証系されているバリスタさんも多いと思いますが、今回このブログを読んで、私こうして条件整えてます!とか、TDS計る時こうしたら良いよ!など
他にも簡単なやり方などあれば何でも良いので是非シェアして下さい~!
参考にさせて頂きます!
検証結果一覧
では、早速結果を見ていきたいと思います。
まずは実験結果一覧!どどん!
平均値一覧
平均値の数字だけ見ると時間は9秒差でWaveが遅くTDSは若ーー干ではあるもののV60が高くなりましたね。
一回一回の違いとしてはV60の方の抽出時間が、6回早くなってます。
なのでやはり比較的Waveフィルターより早く落ちる傾向にありますね。
ただTDSの数字だけ見ると面白くて、抽出時間は早い傾向にあるものの濃度が、高い時が合計4回:低い時が5回:同等が1回で4回あります。
ちなみにその全4回は抽出時間がWaveより早い時です。興味深いですね。。
では、もっと掘り下げて収率も見ていきたいと思います。
収率とは、どれだけコーヒーの成分が抽出されているか、というものです。
V60 18.29%
Wave 18.16%
V60の方が若干ではあるものの、収率が高くなっています。
ちなみに、Specialty Coffee Associationによると
Extraction Yield(収率) 18~22%
TDS(濃度) 1.15~1.35%
の範囲が望ましい(適正)とされています。
数字ばかり着目しましたが、ではでは、大切な味の差は?
ここではっきりと違いの差が表れました。
他のスタッフにもカッピングしてもらったところ、違う豆?と聞かれるくらい味の違いが。
見解通り、V60の方がフルーティーさ、味の輪郭もはっきりしてる感じ。
一番違うなと感じたのは質感。クリーンさ。
一方Waveフィルターは、V60に比べるとフルーティーさはそこまではっきり感じられないものの、ボディーの厚み、そして甘みが感じられました。
色んなスタッフに飲んでもらいましたが、勿論味覚なので感じ方に個人差はあったものの
全員揃って感じた一番の違いは甘さ。ただ、場合によってはボヤけた印象も。
質感もドライに感じる時もあったのでWaveの場合ちょい粗めとかで挽くと良いかもです。
味がこんなにも違う要因の一つとして
一滴目の落ちる時間も全回ではないですが注目して見てみることにしました。
V60は大体安定して6秒、豆によっては8秒、Waveは3秒、5秒、3秒とまちまちでしたがV60よりは早め。
大事な蒸らしの段階で大きな違いがあると見ました…!
結論:ペーパーフィルターを変えるだけで確かな差が
V60: 抽出時間も早く、効率良く、成分を抽出できる
Wave:ボディの厚みを出せる、甘さが増す
V60フィルターを使った場合、効率的に成分を抽出できる。フルーティーな味わいの傾向。
Waveフィルターを使った場合も、V60同様に効率良く成分抽出を行うことが出来る。
ただし、こちらの方が平均で9秒抽出時間が延び
それによってV60にはない甘みとボディーと形成することが出来る。
同じドリッパーなのにフィルターを変えるだけでこんなにも違いがでるなんて。
改めてコーヒーがいかに繊細か思い知らされます。 乙女のハートの様。。
そしてフィルターを気分で変えるだけで、色んな味が出せるORIGAMIドリッパーは万能♪
豆の特徴や、自分がどういった味を出したいかで使い分けしたら良さそうですね!
個人的には、南アフリカ系の豆はV60で、南アメリカ系の豆Waveで淹れたりしたりして、各々の良さや、豆の特徴を引き出してあげると良さそうだなと思いました^^
次回は、今再度注目を浴びているホットな抽出器具
浸漬式Hario Switchを使って以前から気になっていた浸漬式としての使い方、透過式で使う使い方、ハイブリットとしての、使い方の3つのレシピを使って味の違いを見てみたいと思います!いぇい
次回 Hario Switchで3つのレシピ違いを検証!
2021.2.19
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