エチオピア チョルソ [浅煎り]

2024年3月、ZEM COFFEEのエミリーとマイケルがKurasu Ebisugawaに訪問し、ニュークロップのカッピング会が開催されました。

昨年リリースしたEthiopia Hamashoも彼らから購入したもので、協業先のエキスポーターは変わりましたが、そのクオリティの高さと説得力のある味わいは健在でした。

土地が生み出す味わい（テロワール）だけではなく、彼らEthiopia-Catalystとして提供してくれるロットからは、”彼らの味わい”が感じられます。

もちろんエリアやプロセスによってフレーバーは異なるんですが、その根底にある、コーヒーに向き合う姿勢というか考え方というか、言ってしまえば魂みたいなものが彼らのコーヒーからは伝わってくるような気がします。（もっとも、スピリチュアルな話ではなく、理念やシステムの確かさがこれに貢献しているんでしょう。）

このChorsoは、その時カッピングテーブルの一番左にあったもの。去年のHamashoはクリーンでフローラルで華やかな印象がありましたが、Chorsoはフローラルがありつつスパイシーな風味もあり、どこか少し海外のお菓子っぽいような、おもしろいコーヒーです。あんまり普段選ばないようなエチオピアですが、独特なバランス感に惹かれ、購入に至りました。

コーヒーって、いつまでも新しい発見が尽きず、おもしろいです。

既に来期も待ち遠しい！ですがまずはこのChorsoを美味しく焼いて、みなさまにお届けいたします。

ZEMのCoffee Cherry Co-Fermentationは、小規模農家が収穫した完熟チェリーがウォッシングステーションに届けられるところから始まります。私たちは、これらのチェリーに通常より高い価格を支払い、まず浮遊タンクに入れます。ここで密度の低いチェリーが浮き上がり除去され、最高品質のチェリーだけが選ばれます。それらは乾燥台に移され、手作業で丁寧に欠陥を取り除きます。

選別されたチェリーはセメント製ホッパーに移され、次に粗い表面のパルピングディスクで皮が取り除かれます。その後、種子は密度チャンネルやタンクに移されて発酵が始まります。この発酵によって、種子の周りの粘着性のあるミューシレージ（粘液質）が取り除かれます。

ここでZEM独自の「Coffee Cherry Co-Fermentation」が行われます。一般的な方法では、パルプ状にした豆を水で覆って発酵させますが、私たちは独自の方法を採用しています。パルピングで取り除かれたチェリーの皮を発酵の特定の段階で加えることで、コーヒーに豊かな風味を付加します。このプロセスを経たパーチメントコーヒーは、次に洗浄チャンネルに移され、ろ過された地元の川の水で丁寧に洗われます。作業員たちはリズムに合わせて歌いながら、木製の熊手でコーヒーをこすり、水が透明になるまで洗浄を続けます。

洗浄が終わると、パーチメントコーヒーは木とワイヤー製のトレイに移され、6〜10時間ほどかけて自然に水が滴り落ちるまで乾燥させます。その後、豆はパーチメントに包まれたまま、屋外の日陰の乾燥台でさらに乾燥し、太陽の力で余分な水分を取り除きます。コーヒーが目標の乾燥具合に達したら、それは袋詰めされ、地域の加工工場に運ばれます。その後、最終加工のためにアディスアベバへ送られ、輸出用のコンテナに積み込まれ、ついに「木からカップまで」の旅が始まります。

ハンドドリップ！　濃度は低めがいいと思います。