コーヒーの味を決める要素はいくつもありますが、器具のなかで最も影響が大きいものの一つがグラインダーだと言われます。同じ豆、同じレシピでも、挽き目が揃っているかどうかで一杯の印象は大きく変わります。だからこそ、最初に買うべき器具としても、買い替えの効果が最も分かりやすい器具としても、グラインダーの名前が挙がるのです。
とはいえ、実際にグラインダーを購入するとなると、どうやって選ぼうかと迷ってしまう人も多いのでは? そこでこの記事では、Kurasuで取り扱う電動グラインダー6機種を、同じ豆・同じ分量・同じ場所で実測して比較しました。挽くのにかかる時間、機械の中に残る粉の量、動作音。カタログには載っていない数字と、店舗で毎日使っているスタッフの実感を合わせてお伝えします。
結論だけ知りたい人へ:6機種の早見表
まずは、6機種の基本スペックとおすすめのタイプをまとめました。 (※各機種の細かい実測データは、記事中盤の「実測データ表」をご覧ください)
| 機種 | 価格 | 刃 | 挽き目レンジ | こんな人に |
|---|---|---|---|---|
| Fellow Opus 2 | ¥36,300〜 | 48mm コニカル | エスプレッソ〜コールドブリュー(無段階) | はじめての1台を探している人、エスプレッソも淹れられる手軽な機種を探している人 |
| Varia EVO Hybrid | ¥39,600 | 38mm コニカル | エスプレッソ〜コールドブリュー(140段階以上/10ミクロン) | 持ち運びたい人、手挽きと電動を1台で使い分けたい人 |
| Varia VS3(第二世代) | ¥52,800 | 38mm コニカル | エスプレッソ〜コールドブリュー(無段階) | 省スペースな機種を希望する人、エスプレッソの精度も譲れない人 |
| Fellow Ode Brew Gen2 | ¥59,400 | 64mm フラット | ハンドドリップ〜コールドブリュー(11段階・31ステップ/エスプレッソは非対応) | ハンドドリップ中心で、クリーンな味わいを突き詰めたい人 |
| Varia VS4 | ¥89,650 | 53mm コニカル | エスプレッソ〜フィルター(無段階/10ミクロン) | 粉残りと静電気のストレスをなくしたい人 |
| Varia VS6 | ¥143,000 | 58mm フラット(63mmコニカルに換装可) | エスプレッソ〜コールドブリュー(無段階/5ミクロン) | 刃を差し替えて味を設計したい人、業務使用も検討している人 |
手早くぴったりのグラインダーを見つけたい人は、以下の「3つの質問」でおすすめ機種を絞り込めます。
質問(1)エスプレッソを淹れますか?
エスプレッソを淹れる、あるいはいずれ淹れたいなら Fellow Opus 2 / Varia VS3 / Varia VS4 / Varia EVO Hybrid から選びましょう。Fellow Ode Brew Gen2 は極細挽きに対応していないため、ここで候補から外れます。
質問(2)持ち運びますか?
アウトドアや職場でも挽きたいなら Varia EVO Hybrid が唯一の選択肢です。モーターを外せば手挽きになり、専用ケースも付属します。
質問(3)刃を交換して味を変えたいですか?
Varia VS3 は専用の替刃で抽出の方向性を調整できます。また、Varia VS6 は標準の58mmフラット刃に加えて、63mmコニカル刃に差し替えられます。それぞれ抽出スタイルや好みの味わいに合わせて刃を使い分けたい方に向いています。
電動グラインダーを選ぶ3つの軸
電動グラインダーを選ぶ際に比較したいポイントは、「刃のかたち」「挽き目の幅」「使い勝手」の3点です。以下にそれぞれの項目を解説します。
刃のかたち|フラットとコニカルで味はどう変わるか
電動グラインダーの刃は、大きく分けて2種類あります。
「コニカル刃」は円錐状の内刃と外刃で豆をすりつぶす方式です。粒度に幅が出やすく、その分だけコーヒーの味わいに厚みが生まれます。ボディのある一杯を抽出したい場合や、深煎りの豆の重厚感を出したいときに向いています。省スペースな筐体に収めやすいのも特徴で、今回紹介する6機種では Opus 2、EVO、VS3、VS4 が該当します。

「フラット刃」は平らな刃を向かい合わせにして豆を削る方式です。粒度が揃いやすいので、クリーンで輪郭のはっきりした味わいになります。すっきりクリアな一杯を抽出したい場合や、浅煎りの豆で明るい酸を素直に出したいときに向いています。この記事で紹介する機種の中では、Ode Brew Gen2 の64mmフラット刃、VS6 の58mmフラット刃がこれにあたります。

どちらが優れているという話ではなく、目指す味わいの方向によっておすすめの刃が異なります。ただ、業務用グラインダーの多くはフラット刃を採用しています。 また、スペシャルティコーヒーの浅煎りを好まれる方は、フラット刃の恩恵を感じやすいかもしれません。Kurasu Ebisugawa 店でドリップに使っているのも Fellow Ode Brew Gen2 です。
挽き目|エスプレッソを淹れるか、段階式か無段階式か
「挽き目の幅」も、とても重要なポイントです。ここを間違えると、せっかく高額なグラインダーを導入したのに、淹れたいコーヒーを淹れられない……ということになりかねないので、しっかりチェックしましょう。
例えばFellow Ode Brew Gen2 は、エスプレッソに必要な極細挽きに対応していません。名前のとおり「Brew」、つまりハンドドリップやフレンチプレス、コールドブリューに最適化された機種だからです。挽き目の範囲を絞ることで、その帯域の精度を上げるという設計思想で、決して性能が低いわけではありません。ただ、将来エスプレッソマシンを買う可能性がある方は、ここを踏まえて選ぶ必要があります。

また、調整方式も2つに分かれます。段階式(Ode Brew Gen2:31段階/EVO Hybrid:140段階以上)は、目盛りを覚えれば同じ挽き目に戻しやすいのが利点。無段階式(Opus 2 / VS3 / VS4 / VS6)は目盛りと目盛りの間を狙って細かく調整できますが、「以前と同じ設定」に戻す難易度が高めです。
【挽き目換算表】
以下の「挽き目換算表」は、Kurasuが実際の豆(エスプレッソ:Fairfield Medium Medium roast/フィルター:浅煎り豆(ホンジュラス))を用いて検証し、各抽出器具に最適だと感じた「基準となる挽き目(代表値)」をまとめたものです。カッコ内は、豆の焙煎度や状態に合わせて調整できる「目安の範囲」を表しています。
| エスプレッソ | Prismo | ハンドドリップ | コールドブリュー | |
|---|---|---|---|---|
| Fellow Ode Brew Gen2 | 非対応 | 非対応 | 7.2(5.2〜9) | 10.0(9.0〜11.0) |
| Fellow Opus 2 | 1.0(0.5〜1.2) | 2(1〜2) | 7.8(6.0〜9.0) | 8(7〜9) |
| Varia VS3(第二世代) | 4.1(3.7〜4.5) | 5(4〜5.5) | 13.5(12〜15) | 16(15〜17) |
| Varia VS4 | 4.2(3.8〜5.0) | 5(4〜5) | 19.0(17.0〜22.5) | 19.0(17.0-20.0) |
| Varia VS6 | 3.2(2.4〜3.5) | 4(3〜5) | 14.0(13.0〜15.0) | 15(14.5〜16) |
| Varia EVO Hybrid | 38(36〜40) | 39(36〜40) | 2周+26(2周+24〜2周+28) | 1周と20(1周18〜22) |
| HARIO ゼブラン(手挽き/参考) | 非対応 | 非対応 | 25(25〜33) | 30 |
- 数値は各グラインダーのダイヤルの目盛りです。
- Varia EVO Hybrid の「1周」はダイヤル1回転を指します。他機種と単位が異なるためご注意ください。
- 豆の焙煎度や鮮度、その日の湿度でも挽き目の最適解は違います。表の数値を目安に、環境に合わせて調整してください。
使い勝手|粉残り・静電気・音・お手入れ
グラインダーは抽出のたびに使う道具。やはり無視できないのが「使い勝手」の部分です。ここでは、カタログスペックには表れない実際の使い勝手を、同条件で比較検証しました。
【使い勝手比較表(実測データ)】
※挽き時間・粉残りは、Kurasuの浅煎り豆(ブラジル)13gをハンドドリップ用の挽き目で計測。音はiPhoneのアプリで実測の上、スタッフの体感コメントを添えました。
| 機種 | 挽き時間 | 粉残り(RDTなし) | 粉残り(RDTあり) | 音の実測と体感 | お手入れの容易さ |
|---|---|---|---|---|---|
| Fellow Opus 2 | 6秒 | 0g | 0g | 97dB(低音でやや大きめな印象) | ◎(工具なしで清掃可) |
| Varia EVO Hybrid | 35秒 | 0g | 0g | 97dB(体感はとても静か) | ◯(工具使用で分解可) |
| Varia VS3(第二世代) | 13秒 | 0.4g | 0g | 95dB(低音) |
◯(工具使用で分解可) |
| Fellow Ode Brew Gen2 | 6秒 | 0.01g | 0g | 99dB(低音でやや大きめな印象) | ◎(工具1本で分解可) |
| Varia VS4 | 8.5秒 | 1.5g | 0g | 99dB(やや低音) |
◯(工具使用で分解可) |
| Varia VS6 | 7秒 | 0.5g | 0.2g | 97dB(低音) |
◯(工具使用で分解可) |
粉残りは、挽いた粉の一部がグラインダーの内部に残ってしまうこと。例えば、13g挽いたつもりが12.5gしか出てこなかったという場合、残った0.5gは次に挽いたときに混ざるため、レシピの再現性が落ちます。
静電気は粉残りと表裏一体です。挽くときの摩擦で粉が帯電し、内部の壁に貼り付いたり、受け皿から飛び散ったりします。近年のグラインダーはこの対策に力を入れているものも多く、例えばVS4 と Opus 2 はイオナイザーを内蔵して静電気そのものを抑えています。
ユーザー側でできる対策として広く普及しているのが RDT(Ross Droplet Technique) です。挽く前に豆へ霧吹きを1プッシュすることで、帯電を減らし、静電気・粉残りを抑えるテクニックです。今回はRDTなし・ありの両方を測ってみました。
音については、上の表に実測値を載せていますが、数値以上に影響するのが音の質です。同じdB値でも、高く響く音と低く鈍い音では、静かな場所での感じ方もまったく違います。集合住宅にお住まいの方や、早朝に挽く方は、実際の体感もあわせて参考にしてください。
お手入れのしやすさは、分解のしやすさと大きく関係します。簡単な工具でホッパーと外刃が外せる機種であれば、週末のちょっとした時間だけで清潔に保てます。コーヒーの油分は時間が経つと酸化して味に出るので、面倒だと感じずにお手入れできるかどうかは重要な観点です。
Kurasuが選ぶ電動グラインダーおすすめ6選【価格帯別】
ここからは6機種を価格の順にご紹介します。どれも実際に店舗やスタッフの自宅で使っているものです。数字に表れない使い心地や、正直な弱点もあわせてお伝えします。
【3万円台】はじめての1台に|Fellow Opus 2 Conical Burr Grinder

サンフランシスコ発の Fellow が手がける、オールパーパスなグラインダーです。初代 Opus は「3万円台でエスプレッソまで挽ける」という一点で家庭用グラインダーの基準を塗り替えた機種でした。その第二世代が Opus 2 です。
刃は48mmのステンレスコニカル。初代から大きくなり、調整方式も無段階に変わりました。エスプレッソの極細挽きからハンドドリップの中挽き、コールドブリューの粗挽きまで、ダイヤルひとつで移動できます。内蔵イオナイザーで静電気を抑え、粉残りを減らす内部構造も新しくなりました。
また、初代モデルの弱点だった挽き速度が劇的に向上し(エスプレッソ用で約90秒から約9秒へ)、日々の使い勝手が大きく改善されています。今回の実測でも、Ode Brew Gen2と並んで最速スコアを叩き出しました。
エスプレッソ用のキャッチカップが付属し、54mm / 58mm のポルタフィルターに対応します。エスプレッソマシンをすでにお持ちの方は、そのまま挽いて受けられます。
コニカル刃の性格上、フラット刃機に比べると粒度の揃い方では譲ります。浅煎りのクリーンさをどこまでも突き詰めたい方には、後述の Ode Brew Gen2 や VS6 のほうが向きます。逆に言えば、「1台で全部やりたい」という要望に最も素直に応えるのがこの機種です。
■商品ページ:Fellow Opus2 Conical Burr Grinder
- カラー:Black / White(¥36,300)、Sesame(¥39,600)
- こんな方に:はじめての電動グラインダー。手挽きからの買い替え
【3万円台】手挽きと電動を1台で|Varia EVO Hybrid Grinder

今回紹介する6機種のなかで、唯一「持ち運べる」電動グラインダーです。
本体はハンドグラインダーとして使え、USB-C充電式のモーターユニットを装着すれば電動になるユニークな機種。家では電動、旅先やキャンプではハンドルを付けて手挽き、という使い分けができます。専用ケースが付属することからも、持ち運ぶ前提の設計になっていることがわかります。
刃は38mmステンレスの Hypernova。140段階以上、10ミクロン単位で調整できます。高さ約22cm、直径6.4cm、重さ1.05kgとコンパクトで、キッチンに置いても圧迫感がありません。
内部にはデュアルボールベアリング駆動アセンブリを備え、手動・電動どちらでもブレの少ない回転が得られます。分解も工具1本で完結する構造です。
ホッパー容量は30gなので、一度に何杯分もまとめて挽く用途には向きません。また、極浅煎りの豆を極細挽きにすると刃が噛み込むことがあるため、その場合はゆっくり投入するか、挽き目を粗めに調整してください。
現在の最新バージョンはGen 2です。Gen 1 からの変更点は別記事で詳しく検証しています。
→ 【比較レビュー】Varia EVO Hybrid Grinder Gen 2 新登場!Gen 1との違いや味わい、使い心地に迫る
■商品ページ:Varia EVO Hybrid Grinder
- カラー:Black / White / Silver
- こんな方に:省スペース重視。アウトドアでもコーヒーを淹れたい
【5万円台】省スペースでエスプレッソまで|Varia VS3(第二世代)

コンパクトさと静音性の最適解がこちら。幅9cm、奥行14.7cmとA5用紙より小さい設置面積に、エスプレッソ対応の高い性能が収まっています。
38mmコニカル刃を無段階で調整でき、エスプレッソからフレンチプレス、コールドブリューまで対応します。挽いた粉がほぼ真下のカップに落ちる設計で、グラインダー内に豆が残りにくい。付属のシリコンベローで微粉を掃き出せば、内部を清潔に保てます。
ホッパー容量は30g。シングルドーズ、つまり「淹れる分だけ都度投入する」使い方を前提とした機種です。豆を入れっぱなしにしないため鮮度が保ちやすく、豆を切り替えるときも混ざりません。まとめ挽きには不向きです。
動作音の静かさは店頭でも驚かれることの多いポイント。静かな環境でコーヒーを淹れたい人におすすめできる1台です。
そして、Varia VS3にはオプションとして専用の替刃も用意されています。刃の材質やコーティングが異なる複数の選択肢があり、グラインダー本体をそのまま使いながら、フレーバーの輪郭やボディ感など、抽出の方向性を調整してVS3の表現の幅を広げられます。
■商品ページ:Varia VS3 電動グラインダー (第二世代)
別売の替刃はこちら→Varia Burr 第二世代(VS3第二世代専用替刃)
- カラー:Black / White / Silver
- こんな方に:エスプレッソにこだわりたい。設置スペースが限られている
【5万円台】フィルター抽出を突き詰める|Fellow Ode Brew Grinder Gen2

抽出方法をフィルターコーヒーに絞り込んだ、フィルター抽出のためのグラインダーです。
64mmという大径のフラット刃を搭載します。これは業務用グラインダーと同じクラスのサイズで、粒度分布が揃いやすく、浅煎りのクリーンな酸や高い抽出効率が得られます。深煎りでは厚みのあるボディに。回転を緻密に制御するPID制御モーターと、独自の二段階粉砕構造を組み合わせています。
挽き目は11段階・31ステップ。ハンドドリップ、フレンチプレス、コールドブリューの帯域を細かく刻んでいます。静電気防止技術と、挽き残りを落とすノッカーを備え、挽き終わると自動で止まります。
そして「速い」のも特徴です。18gを挽くのに要する時間は、6機種のなかで頭ひとつ抜けています。
極細挽きには対応していないので、エスプレッソを淹れる予定がある方は、この機種は選択肢から外れます。逆に、ドリップしか淹れないと決めているなら、この価格帯で最もクリーンな一杯に届くおすすめ機種です。
■商品ページ:Fellow Ode Brew Grinder Gen2
交換用の刃も用意しています→ Fellow Ode Gen2 Brew Burrs
- カラー:Black / White
- こんな方に:ハンドドリップ中心。浅煎りのスペシャルティコーヒーをよく飲む
【8万円台】粉残りをほぼゼロに|Varia VS4 Grinder

粉残りと静電気を極限までなくした、クリーンな一杯を実現する1台です。VS3、VS6 に続くVaria のシングルドーズグラインダーで、76.5°のスロープ構造を受け継ぎながら、粉残りと静電気の対策が一段引き上げられました。
中核はエレクトロダイナミックフロー設計。継ぎ目のない一体型構造とアルマイト加工で粉の付着を抑え、さらにシュート内部にアクティブイオナイザーを搭載しています。静電気の発生そのものを抑えるため、微粉がダマにならずカップへ均一に落ちます。
Varia の検証では、RDTを併用した場合の粉残りは0.1g以下とされており、今回の実測でも非常に優秀な結果でした。
刃は53mmの Supernova コニカル。10ミクロン刻みの無段階調整で、エスプレッソからフィルターまでカバーします。本体は航空宇宙グレードのアルミニウム合金で、すべてのパーツが10〜20ミクロン精度でCNC加工されています。カラーはブラック、ホワイト、シルバーに、VS4から加わったサンド、ローズを含めた5色です。
VS3 との価格差は約3.7万円。その差がどこに現れているのかは、実際に並べて検証した記事と動画がありますのでぜひご覧ください。
→ Variaグラインダーの新モデル「VS4」登場!VS3との違いや選び方は?
■商品ページ:Varia VS4 Grinder 電動ミル グラインダー
- こんな方に:毎日使うなかで、粉残りと静電気のストレスをなくしたい
【14万円台】刃を差し替えて味を設計する|Varia VS6

Varia VS6は、家庭用と業務用の境界に位置するグラインダー。刃の換装で味を設計できる、プロ水準の機種です。
標準で58mmフラットステンレス刃を搭載しており、別売の63mmコニカル刃にも換装できます。「今日は浅煎りのフィルターだからフラット」「明日は重厚なエスプレッソだからコニカル」と、抽出したい味に合わせて刃そのものを選べる。これは他の家庭用グラインダーにはない発想です。
300Wのブラシレスモーターは500〜1600RPMの範囲で回転数を調整でき、LEDディスプレイでリアルタイムに確認できます(コニカル刃使用時は低RPM推奨)。粒度調整は5ミクロン単位のステップレス。磁石式のドージングカップと蓋、静電気防止機能とスプリング式ノッカー、30秒の自動パワーオフ機能付き。耐衝撃・防水のハードケースも付属します。
重さ約10.7kg、高さ40cmで、設置場所を選ぶサイズ感ではあります。価格も含め、コーヒーが生活の中心にある方や、カフェでの使用を想定した機種です。
■商品ページ:Varia VS6 グラインダー
別売のコニカル刃はこちら→Varia 63mm Conical Burrs for VS6 Grinder
- カラー:Black / White
- こんな方に:刃を使い分けて味を設計したい。業務使用も視野に入れている
手挽きという選択肢も
ここまで電動を6機種見てきましたが、手挽きが劣っているわけではありません。
現在の手挽きミルは刃の精度が上がっていて、同価格帯なら電動より均一に挽けることも珍しくありません。挽く時間そのものを楽しむ、という方も多くいらっしゃいます。
HARIO ゼブラン コーヒーミル ステンレスカッターは、まず挽きたてを試してみたいという方におすすめの手挽きグラインダー。ステンレスカッターで、日常づかいに扱いやすい一台です。

手挽きと電動で迷っている人には、両方を1台で持てる Varia EVO Hybrid という選択肢もあります。
グラインダーの一覧はミル・グラインダーのページからご覧いただけます。
よくあるご質問
Q. 手挽きと電動で、味は変わりますか?
刃の精度が同等であれば、味の差は大きくありません。ただし電動は回転速度が一定なので、挽き目のばらつきが出にくく、毎日同じ一杯を再現しやすいという利点があります。手挽きは挽く速度が人によって変わるため、そこが味の揺らぎにつながることがあります。
Q. お手入れはどのくらいの頻度で必要ですか?
日常的には、使用後に付属のブラシで内部の粉を払う程度で十分です。分解しての清掃は、毎日使う場合で2週間から1か月に一度を目安にしてください。コーヒーの油分は時間とともに酸化して雑味の原因になります。
Q. 刃はいつ交換すればいいですか?
家庭で使う分には数年単位で持ちますが、「同じ設定なのに以前より抽出が速くなった」「味がぼやけてきた」と感じたら交換のサインです。Ode Brew Gen2 と VS6 は交換用の刃を用意しています。
Q. エスプレッソマシンを持っていませんが、エスプレッソ対応機種を選ぶべきですか? いま淹れないのであれば、必ずしも必要ありません。ただ、後からエスプレッソを始めたときにグラインダーごと買い替えになるケースは多いので、可能性があるなら対応機種を選んでおくと結果的に無駄がありません。
自分に合う一台を

グラインダー選びで大切なのは、性能の高さそのものよりも、自分の淹れ方に合っているかどうかです。エスプレッソを淹れるのか、ハンドドリップだけなのか。置く場所はどれくらいあるか。
毎日使うものだからこそ、その一台と長く付き合えるかどうかで選んでいただければと思います。この記事が、その手がかりになれば嬉しいです。



